はじめて、しましょ★ - 骸編 -
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「―――あ。このだし巻き卵美味しいです」
「クフフ。ちょっとした自信作なんですよ。でもハヤトくんと食べるって分かっていたら甘くしたんですけどね」
「いえ、これでも充分美味しいです!このお弁当骸さんがお作りになられたんですか?凄いです!」
「ありがとうございます。ところでハヤトは料理とかするんですか?」
「あ、あぅ、その…全然出来ないです…」
「あれ?先程お弁当を忘れたって…あ、お母さんが作ってくれてるんですか?」
「いえ、お母さんではなく雲雀さんという―――」
ハヤトが雲雀について説明しようとしたときでした。ドアが大きな音を立てながら開けられます。
「ハヤト!もうお弁当忘れちゃったでしょう…届けに来たよ、って…」
雲雀が見たのはこの数ヶ月で娘のような感情が芽生えたハヤトが、見知らぬ男と共に食事をしている姿だった。
「……………ハヤト。そいつ…誰?」
「えと…今度のドラマで共演する骸さんです」
「始めまして。六道骸と申します」
「取り合えずキミハヤトと距離近過ぎ」
さっと雲雀はハヤトの傍まで寄って。骸から引き剥がして距離を置く。
「おやおや。クフフフフ。過保護ですね雲雀さんとやら。まぁハヤトくんが可愛いっていうのは分かりますが」
「ハヤトを気安く呼ばないでくれる?」
雲雀は取り付く島すらないような受け応えでじわじわとハヤトと骸の距離を開かせていく。ハヤトはあうあうしている。
「あ、あの雲雀さん…!これはちょっと失礼なのでは…」
「ごめんハヤト。なんだかこいつ、信用置けないんだ」
「クフフ。本人の前で言うあたりかなり度胸据わってますね」
「度胸の一つや二つ据わっていないとこの業界やっていけないからね。…じゃあハヤト。お弁当確かに届けたからね?僕仕事が入ってるから定時まで会えないけど頑張ってね」
「は、はい!雲雀さんお忙しい中わざわざありがとうございます!!」
「うん。それじゃあハヤト。またあとで」
雲雀が来たときと反比例して静かに退場する。なんだか台風のような時間だった。
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