はじめて、しましょ★ - 沢田編 -
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「んー…む………はぁ」
ハヤトは悩んでいた。
そのことは考えないようにしていた。
気にしてはいけない、誰もそんなこと気にしてないと。
でも…やっぱり駄目だった。
色々、自分なりに調べたりして頑張ってみた。
…けれど、何の成果もなくて。
はぁ、とため息。どうしよう、どうすればいいんだろう。
「…何をそんなに悩んでいるんだ?」
「山本…さん」
声に顔を上げればそこには優しく笑う山本の姿。
山本とはハヤトのファンクラブ会長で、何かと来ればスタジオや楽屋裏まで紛れ込んでくる一般人。
ちなみに今ハヤトがいるのは相変わらずドラマ撮影のロケ現場の近くのホテルの。ハヤトに割り当てられてる部屋で。
無論この情報は一般人には公開されてないはずなのに。ていうか女の子の部屋にノックもせず入るのはどうかって言うか色々突っ込み所が。
しかしハヤトはそこらへんの突っ込みはオールスルーだった。あまりに山本が自然すぎるのか、はたまたハヤトが天然だからか。
「オレ色々知ってるし、もしかしたらハヤトの力になれるかも知れないぜ?」
「………」
ハヤトは悩みました。言うか、言わざるか。
確かに自分だけの力ではこれ以上の発展は望めなくて。ならば誰かに力を借りるのが一番で。
「………実、は…」
ハヤトが口を開いた時。ポケットの中に入っている携帯の着信音が鳴り響きました。
はっと、ハヤトは慌てて携帯を取り出して。画面を見るとそこには「ひばりさん」との字が出ていて。
「あ、あわ、わわわ…っ」
ええとええととハヤトは携帯のボタンを押します。しかし慌てているのが災いしてか上手く出来ません。
見かねた山本がハヤトから携帯を取り上げて着信ボタンを押してあげます。
「あ、ありがとうございます…、あ、雲雀さん?ハヤトです!!」
『ああ、ハヤト?今回は出るの早かったね。前は間違えてよく切ってたのに…ようやく慣れたの?』
「ええとですね、山本さんが出て、手伝ってくれて…って…雲雀さん?」
ハヤトが名を呼ぶも携帯の向こうからはもうなんの返答もなく。ハヤトは「?」と首を傾げて。
「あ、それで悩みなんですけど…って山本さん?なんで息が荒いんですか?あ、ご病気ですか!?」
「い、いやなんでもない…そ、それで悩みと言うのは…?」
「あ、はい………笑わないで、下さいね?実は―――――」
ハヤトの悩み。ハヤトはやっぱり恥ずかしいのか、頬を赤く染めて。俯いて。小さな声で告白した。
しかし山本はそんなハヤトの告白をあっさりと笑って飛ばした。
「なんだそんなことか。簡単に解決出来るぜ」
「ほ、本当ですか!?」
ぱぁっと顔を輝かせるハヤト。山本は爽やかに笑って。
「ああ。全部オレに任せておけって」
ああ、やっぱり大人の人は違う。ハヤトはどんなに頑張っても成果を上げられなかったのにこの人は簡単だと言う。
「ど、どんなのなんですか、それは!」
「まぁ落ち着けって。これは人の協力が必要なんだ」
「そう…なんですか?」
あぅ、どうしようとハヤトは困ります。こんなこと一体誰に協力を求めればいいのでしょうか。
「大丈夫だって。オレが協力してやるから!」
「山本さんが?」
なるほど、それなら大丈夫だ。他の誰にも相談しなくていいなんて。
「は、はい。よろしくお願いします…」
しかし何をするというのだろう、ハヤトは未だ具体的方法を聞いていない。
「まず、ハヤト…目を瞑って」
「あ、はい…」
ハヤトは言われた通りに目を瞑りました。視界が真っ暗になります。
目を閉じると視界以外が鮮明になるような気分になります。例えば…遠くから何か走ってくるような音が聞こえるような気が。
いや、それは気のせいじゃなくて。確かに何かが走ってきている。しかも複数。
そしてそれはハヤトの部屋の前まで来て。バターンと大きな音を立てて部屋の中まで雪崩れ込んできた。
「リボーン!手筈通りに!!」
「分かってる!」
入ってきたのは雲雀とリボーンで。ハヤトは何か強い力に押されて流石に目を開ける。
そこには彼女のマネージャーであるリボーンの顔がアップで広がっていた。
「リボーンさん…?」
「ああ。大丈夫か?ハヤト。まだ何もされてないな?」
「は、はい…?」
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