はじめて、しましょ★ - ハヤト編 -
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「ぇ、あ、ああ、………やぁ!」


ずっと逢いたいと。その顔を見たいと思っていたはずなのに、いざ目の当たりにするとハヤトは急に怖くなって。逃げ出したくなって。


「ハヤト…?おい、どこに行く?」

「や、や、やあぁぁ…だめ、駄目なんです、今は駄目なんです!!」


なんだか自分は汚れているような気がして。今彼に触れられたらリボーンも汚れてしまいそうで。それがハヤトは怖くて。

いやいやと首を振って。涙を零して。ハヤトは逃げ出そうとするも腕を掴まれていて。


「リ、リボーンさ…は、なして、くださ……」


その手を、どうにかハヤトが引き剥がそうとした、との時。

地面が揺れた。


「え?…あ、ぁ?」


ぶわっと。ハヤトの全身から冷や汗が流れる。鼓動が一気に早くなって。身体ががくがくと震えて。


「え、や、あ、ゃ、だ…」


それは恐怖。幼き頃のトラウマ。揺れる地面、崩れ落ちる道具、狭く閉じ込められて…手が、痛くて…


「や、やぁ、いや、ぁぅ、やああああああああ!!!」


心の傷に直面しきれなくなったハヤトは思わず…そう思わず。すぐ傍にいたリボーンに抱きついて。


「ハヤト…?おい、ハヤト。大丈夫だ。落ち着け」

「や、ぁ、あぅ、やです…、助けて、助けてリボーンさん!!」


錯乱したように取り乱し。暴れるハヤト。なだめようとするリボーンを引っかいてしまうほど。

ハヤトは目から大粒の涙を零しながら。じたばたと暴れていた。怖い怖いと泣き叫んでいた。


「ハヤト!!」


リボーンはハヤトをぎゅっと抱き締めた。力一杯、ぎゅっと。

ハヤトの目に正気が宿って。先程の涙とはまた違う意味の雫が、零れる。


「リボーン、さん…」


ハヤトはそっと。ぎゅっと。リボーンに抱きつく。スーツの向こうの温もりがあたたかくて。それに安心する。

ああ、私はずっとこれがほしかったんだなって。そう思いながらハヤトは目を瞑った。