ハヤトメロディ
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それは某月某日のある晴れた日。

リボーンとハヤトが社長室まで訪れた。

話の内容は、ハヤトの長期休暇がほしい、ということだった。


「…どうしたの?いきなり休暇って…どこか悪くした?」


心配そうに告げるツナに、ハヤトはちょっと赤くなって応えた。


「いえ、あの…その、………あかちゃんが出来ましたから、それのお休みを」


あー、なるほど、赤ちゃん。それはおめでたい。だから休暇。ていうか。


「………あ、あか、ちゃん?」

「はい。あかちゃんです」

「…リボーンとの?」

「はぅ、分かりきったことを聞かないで下さいよー!」


ハヤトが照れてる。と言うことは…

かなり下世話な話だが…その、なんだ。

ハヤト…子供の作り方、ちゃんと知ってたんだなぁ…


ちょっと淋しくなったツナだった。


ああ、ついこの間アイドルにならないかと誘ったと思ったら、もう結婚して、子供まで…

そういえばデビュー当時はベッドシーンの意味も分かってなかったっけ。あの日々が懐かしい。戻りたい。


「あはは…ハヤトなら「赤ちゃんはコウノトリさんが運んできてくれるんですー!」…とか言いそうだったのに…もう大人なんだね…ハヤトは」


そう言うツナに、しかしハヤトは顔を更に赤らめる。


「ゃ、あの…その、ハヤトもそのときまではあかちゃんはコウノトリさんが運んできてくれるものだとばかり思っていたのですが…」


…ん?

そのときまで…は?


「でも…リボーンさんが「それは違う」って…」


んんんんん?

ツナがリボーンを見ると、リボーンはちょっとバツの悪そうな顔をしながらそっぽを向いていた。


「…ハヤトごめん。ちょっと聞いていいかな。…子供の作り方。誰にどうやって習ったの?」

「は、はぅ、それは…」


ハヤトはリボーンにしがみ付いて、


「その…リボーンさんに手取り足取り腰取り…」


ほほう。腰取り。

ツナは少し怖い笑みを浮かべてリボーンを見た。リボーンはハヤトの口を押さえていた。


「…オレ、決めたよ。イタリア一のマフィアのボスになる。―――そしてリボーンを殺す」

「訳の分からないこと言ってるんじゃねぇ」

「…ま。大体の事情は理解した。二人とも下がっていいよ。休暇日時とかはあとでオレが教えるから。ちょっと先までの仕事の調整も少ししないとだしね」

「ああ。分かった」

「失礼しました」


言って二人は退室しようとする。


「―――ハヤト」

「はい?」


ハヤトが呼び止められ振り向く。ツナは一つの質問をハヤトに浴びせた。


「…子供が生まれても…仕事は続けていくつもり?」

「はい!ハヤトはこのお仕事大好きですから!!」


ツナはその答えに満足して、今度こそ二人を退室させた。



「…はぅー、ききき、緊張しましたね…!!」

「というか…マジで心臓止まるかと思ったぞ」


あの時のツナの目は本気だった…とのちにリボーンは語っていた。


「ハヤト…これから誰に聞かれても誰にどうやって子供の作り方を教わったなんて言うなよな」

「やですねー、言うわけないじゃないですかー!社長だから言ったんですよー!」


むしろツナにこそ言うなよ。


リボーンは心の中でそう突っ込んだ。