ハヤトメロディ
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そうして愛しの旦那様が死ぬ気で仕事に取り掛かっている頃、ハヤトは大きくなったお腹を愛おしそうに撫でていた。


「はぅ…今…動きました…」


自身の中に宿る最愛の人との小さな命。その子が自分を主張するようにお腹の中で動いてる。


「…ほらハヤト。そろそろ病院に行く時間だよ。お医者様に診て貰わないと」

「あ、はーい…って、あわわわわ」


雲雀の声に、ハヤトは読んでいたたま○クラブを閉じ、立ち上がる…が、バランスを崩し転びかける。


「ちょ―――っと、もう。気をつけてよ」


間一髪雲雀がハヤトの身体を支えて事無きを得た。雲雀は少しでも気を抜けば転ぶハヤトに朝から冷や冷やしっぱなしだった。


「お願いだから足元見て歩いてよね!」

「は、はい。すいません雲雀さん」


謝るハヤトの手を引いて雲雀は歩いていく。車の前まで来て、雲雀は少しだけ気を抜いてしまった。


「はい、じゃあ病院行くよ。車に乗って」

「はい、…って、おっとっとt…」


車に乗り込もうとしたハヤトの身体がぐらりと崩れる。


「わーーーーー!!」


雲雀が叫びハヤトの身体を再度支える。この子は日に一体何度転びかければ気が済むのだろう。


「あ…重ね重ねすいません」

「うん…ていうか、この子と毎日一緒にって…リボーン凄過ぎる…」


リボーンの最強さを垣間見た雲雀であった。


「ていうかキミ、病院行かないで家まで医者に来て貰った方がいいんじゃないの?」

「そんな!妊婦だからって篭りっぱなしは身体に毒って本に書いてありました!それにお医者様にわざわざおうちに来て貰うのって贅沢だし悪いです!!」

「ぜ、贅沢って…」


あの旦那の稼ぎでそんな発言をするなんて。雲雀はかなり驚いた。


「心配して貰えるのは嬉しいんですけど、ハヤトは大丈夫です。ほら雲雀さん、予約の時間に遅れると悪いので早く病院に行きましょう!!」

「…そうだね。じゃあ、足元に注意して乗ってね」

「はい!」


ハヤトは元気よく返事をして、言われた通りに足元に注意しながら乗り込もうとする。と。


―――ゴンッ


…痛そうな音が響いた。


「………」

「………………」

「………………………いたい…」

「…そりゃ…足元に気を付けてって言ったけど…頭の方も見ないと車の屋根にぶつかるよ…」


この後ハヤトは病院でお腹の調子を見てもらったあとにおでこに出来たたんこぶも診て貰ったという。

夜。かなり遅い帰宅をしたリボーンにこのたんこぶの事を聞かれ事情を話したハヤトは怒られて。

そしてこのことを聞きつけたツナの好意によってハヤトには専属の医療スタッフが付いたとか何とか。

…ハヤトにはとことん甘いツナだった。