彼が警察官になるまで
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数日経った、その深夜。

月光にすら照らされない道の角で、リボーンは壁にもたれかかっていた。

何をするというわけでもなく、ただ時が過ぎ去るのを待っているように見える。

そして…いくほどそうして待っていたのだろうか。

瞑っていた目を薄く開き、夜空を見上げる。

そのまま腰に手をやり、そこにある拳銃に手をやった。

流れるような作業で、自然な体勢で、当たり前のように撃ち放つ。

銃撃音。


「!?」


それに驚く「誰か」

そう、そこには闇夜に隠れて誰かがいたのだ。

正確に言うならば、誰かが闇夜に紛れながら走り抜けようとしていた。

一歩間違っていれば銃撃は誰かの頭を撃ち抜いていた。

なので、その誰かは自分が自身の危険感知能力だけで銃弾を避けたことにも気付かずただただ放心していた。

その隙を逃さず、リボーンは静かに口を開く。


「動くな」

「!」

「警察だ。動けば撃つ」


既に撃っているのだが、それはリボーンの中ではノーカン扱いらしい。


「…何故……」

「何故ここに、か?報告されてる限りの富裕層で起きた窃盗事件の資料を読んで犯人の特徴をだいたい捉えて次の犯行日時、場所、ついでに逃走路を予測して待ってただけだ」

「………」


絶句…という感じで犯人は黙る。

そこに。


「いやあ、流石はリボーンだね」


パチパチと拍手をしながら第三者が現れた。


「ツナか」

「犯人確保のお願いしてからたった数日で叶えてくれるんだもん。流石流石」

「いたのなら隠れてんじゃねーよ」

「男二人っきりで待つわけ?寒いじゃん」

「だからって…まあいいか。ほら、お望みの犯人だ」

「ありがとう。ええとキミ…名前は?オレは沢田綱吉って言うんだけど」


問われて、今まで固まっていた犯人はようやく自分が動けることを思い出す。呼吸しだす。


「あ…あ―――――オレは…獄寺。獄寺隼人と言います……」