鬼ごっこ第二回戦
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「…あ。獄寺くんお帰りー……って、」
リボーンが行き着いたのは、先ほどまで獄寺達がトランプを興じていた一室。
……………。
ツナたちの間に、まるで鬼教師に授業をサボっていたところを運悪く見つかってしまったか不良生徒達のような、そんな気不味い静寂が訪れた。
「………今から」
その静寂を裂いたのは、リボーン。
「今から鬼ごっこをやるぞ。お前ら」
「…は?」
「鬼は獄寺以外全員。獄寺はヒトハチマルマルまでに誰にも捕まらなければ勝ち。他の奴は獄寺を行動不能状態まで追い込めば勝ちだ」
「待って下さいリボーンさん!!」
「意義は認めねぇ。トランプで遊んでたんだ。鬼ごっこで遊んでも変わりはねぇだろ?」
「いえそっちではなく、行動不能って!?」
「触れただけで終わりにしたらあとで色々文句付けるだろ。なら誰がみても分かりやすく動けなくなったらそこで終わりだ。分かりやすいだろ?」
「確かに分かりやすいですけど、その為の犠牲がやけに大きいような気が!!主にオレの犠牲が!!」
「気にすんな」
「気にしますよ…!!!」
「オレの昼寝を邪魔した罰だ」
「ぐ…!!!」
勝者。リボーン。
「質問。勝ったら何か商品とか出るの?」
「ああ。勝った奴には『獄寺一日自由権』を与える」
「またですかリボーンさん!?」
「懐かしいだろ?」
「思い出したくもない思い出です!!」
「…?以前にも似たようなことが?」
「ああ、骸と知り合う前にね。やっぱり鬼ごっこをして遊んでたんだよ」
あれは遊びだというレベルではありませんでしたけどね。
獄寺は内心突っ込んだ。
あれは、絶対、みんな、本気だった。
思い出しただけで震えが走った。
「じゃあ今から始めるぞ。獄寺には10秒だけ猶予を与える。逃げたいだけ逃げろ」
「10秒!?10秒で一体何が………!!!」
「さぁな。まぁ精々一生懸命逃げてくれ。…10、9、8…」
獄寺が表情を強張らせて背を向け全力疾走で逃げ出す……と、誰もがそう思った。
…が。
獄寺はその場から動かなかった。無論その間にもカウントは止まらない。
「…獄寺くん?逃げなくて良いの…?」
「逃げますよ…?もちろん逃げます」
そう言いつつも獄寺の足は動かない。そしてカウントが三秒を残す程になったとき、獄寺は叫んだ。
「―――リボーンさんっていつも寝ているばかりいるくせに戦闘に滅多に参加しないくせに偉そうで口先ばかりで正直うざったらしいですよね!!!」
リボーンのこめかみが、ピクリと動いたのをその場に居た誰もが見逃さなかった。
「………って、以前10代目が言ってました!そして雲雀も骸も同意してました!!ついでに言うとオレは否定しました以上!!!!!」
それだけ言うと獄寺は脱兎の如く逃げ出した。
「ちょ、獄寺くん!!…それリボーンには黙っててって言ったよねーーー!!!」
「……ほほう」
冷たい冷たいリボーンの声が、辺りを制覇した。
「…そうかそうかお前オレのことそう思ってたんだな?それは知らなかった。うざったらしくて悪かったなぁ…?」
「ち、ちが!!違うよリボーン誤解だ嘘だオレは否定する!?」
「オレに嘘は意味ねぇって、知ってるだろ…?なぁダメツナよぉ!?」
珍しくぶち切れたリボーンを止める術を、そこにいる誰もが持ってはいなかった。
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