午前五時
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どれほどの、時間が経ったのか。

気付けば、何も聞こえなくなっていた。

オレはやっとの思いで息を吐き、強ばる身体の力を解いた。

ぎこちない身体をなんとか動かし、リボーンさんを見上げる。

リボーンさんは、悲しそうな目でオレを見ていた。


「…驚いたか?」


自嘲気味の笑みを浮かべながら、リボーンさんはそう言う。


「―――――…」


オレは口を開く。

けれど言葉を作るよりも前に、リボーンさんは視線を変えてオレを手で覆った。


辺りが真っ暗になる。


どこからか、乾いた音が聞こえた。

身体に衝撃が走る。

熱い液体が身体を覆う。