午前五時
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冷たい空気。

針で出来ているかのような世界。

このままここにいたら触れられただけで壊れそう。

状況についていけず混乱する。いつの間にかリボーンさんの指はオレから離れ、その目はあらぬ方角を見ていた。


「り…」

「チッ」


リボーンさんが舌打ちし、地面を転がる。オレは放り出されないよう必死にしがみついていた。

乾いた音がいくつも聞こえ、変な臭いが辺りに立ち込める。オレには何が起こったのか、何が起きているのか分からない。

世界が回る。ぐるぐる回る。音があちこちから聞こえて。もう何がなんだか。

オレは頭を抱えて嵐が過ぎ去るのを待った。