恋愛CHU☆
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「ご、ごめんハヤト!怒ってない!怒ってないから!!」

「…そこまでだ、ハヤト」

「きゅ!?リボーンさん!?」


いきなり上がったリボーンの声。そしてその言葉に身を固まらせるハヤト。


「…そ、そこまでって…一体どういう、」

「こういうことだ。…お前たち」


ぱちんとリボーンが指を鳴らすと、ハヤトの愛しい可愛い子供達が現れた。


「はぅ…!?あなたたち…どうしてここに!!」


「自分の家だからな」


「ママ…どうしたの?パパに隠し事なんて、どうしちゃったの?」

「はぅ!?」


少し悲し気に呟く長女ちゃんの声に、ハヤトはかなりたじろいだ。


「ママ、何か不満でもあるのか?なら直すから…ママ」

「はぅ…!ち、ちが…!違うんですよ!?」


少し辛そうな長男くんの表情にハヤトはかなりたじろいた。


「ママ!ひっく、オレたちのこと…嫌いになっちまったのか!?そうなのか!?」

「きゅー!!」


どかーん。と、次女ちゃんの叫びにハヤトママは爆発した。そして一気に子供たちに駆け寄って抱き付き頬ずりをかます。


「きゅーきゅーきゅーきゅー!違う…違うんですよ!ママは不満なんかないし、みんなのこと大好きなんですよ!?」

「どうだ、ハヤト」

「きゅ…リボーンさん…」

「お前の可愛い子供たちの前でも、それでもお前は隠し事が出来るのか…?」

「きゅー…リボーンさん、ずるいんです…!卑怯ものー!!」

「ていうかハヤトの可愛い子供たちって、リボーンの子供でもあるんだけどね…」

「…ん?ハヤト、何か落ちたぞ」

「え…?あ、この間白蘭さんに頂いたマシュマロです…」

「この間ってお前…あれから何日経ったと思ってるんだ。早く喰っちまわないと痛んじまうぞ」

「そ、そうですねっ」

「ほら寄越せ。オレが食わせてやる」

「リボーンさん…」


クールに微笑み、優しい声を出してくるリボーンにハヤトはぽーっとなって…思わず頷いた。


「ほら、ハヤト。口を開けろ」

「はい…あー…」

「………」

「………」


口を開けるハヤト。そこを素早くリボーンが覗き込む。何事かと雲雀も覗き込んだ。


「………虫歯だな」

「…虫歯だね」

「雲雀。電話」

「分かった」

「きゅー!?し、ししししまったですー!リボーンさんの作戦に負けてしまいましたー!!!」


作戦も何も、リボーンとしては今回は結構行き当たりばったりだったのだがまぁ結果オーライとしてそういうことにしておいた。