恋愛CHU☆
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「…結局まともに喰えなかったな…」
「きゅー…ごめんなさい…」
「次の撮影帰りもここ寄るぞ…そして特訓だ」
「きゅ!ハヤト、頑張るのですよー!!」
会計を済まし、外に出ると…土砂降りだった。
「………」
「………」
今までの熱意が一気に冷めてしまうほどの冷たい雨だった。
「はぁ…予想以上に時間喰っちまったな…早く帰るぞ。ハヤト」
「はーい!」
車に乗っかり、二人は帰路へと急ぐ…が。
「ん…?」
「はう…どうしましたか?リボーンさん……って、きゅー!?」
ハヤトが奇声を上げた先…道の向こうは、木々が倒れて道を完全に塞いでいた。
「ついてないな…。この道が使えないとなると…どこかで一夜明かさないとな…」
けれど問題の泊まる場所はどうする。この土砂崩れに他の人間も自分たちと同じくどこかに泊まろうとホテルに殺到しているだろう。出遅れた分、開いてるホテルを探すのは難しい。
それに…ハヤトはアイドルだ。一応隠しているが正体がばれたら大騒ぎになる。それは避けたい。
車の中で休む選択もあるにはあるが、自分だけならばともかくハヤトはちゃんとしたところで休ませたい。なんだかんだでハヤトは小さな身体に見合うだけの体力しか持ち合わせてないのだ。
(ならば…)
そんなリボーンが選んだ選択は…個室にトイレ・バス付きの朝食サービス付き。完全機械受付で誰とも会う心配無し、ついでに低コストで済むという宿泊施設だった。
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