恋愛CHU☆
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そんなことがあってから数日後。
ハヤトがいつものように雲雀お手製のおやつを食べていると…ある異変があった。
「きゅ、…きゅー…」
涙目で、きゅーきゅー泣き出してしまったのだ。それは美味しくて…というのとはまた違うように見える…。
「ん?ハヤト…どうした?このアイスはお前の好物だっただろう?」
「そ、そうなんですけど、そうなんですけどー…きゅー…」
どうにも食の進んでないハヤトを見て…リボーンにある疑惑が湧く。
「ハヤト…ちょっとこっち来てみろ」
「きゅ…?」
言われるがままにリボーンに近付くハヤト。
「口を開けてみろ。ハヤト」
「きゅきゅ!?」
そう言われた途端、いきなり狼狽え始めるハヤト。…いつもならばリボーンの言葉ならばなんでもすぐに聞くのにこのときだけは違った。
「きゅ、きゅー!だ、駄目です!!」
「ハヤト?」
「いくら…いくらリボーンさんの頼みだからって、それだけは聞けません!!」
きゅ!とハヤトはリボーンから離れてしまった。リボーンの向かい側である席まで行ってしまい…丁度リボーンと机を挟んで向き合う形になる。
「………ハヤト」
「きゅ!?」
少しドスの効いたリボーンの声に、すくみあがってしまうハヤト。
「オレの言うことが…聞けないのか?」
「あ…あう、あうあうあうあう…っでも、でもでも…!」
「お茶を持ってきたよー…ってどうしたの二人とも!?何事!?」
お茶を持ってきた雲雀はリビングのその緊迫した雰囲気に驚いた。ハヤトの助けを求めるような視線が雲雀を直撃する。
「ひ…雲雀さんー!」
「な、何…?どうしたの?ハヤト」
「どうしたもこうしたも、お前の作ったアイスを食ってたらハヤトがいきなり苦しみだしたんだ」
「苦しみだした!?え!?ご、ごめんハヤト!これ嫌いだったっけ!?」
「きゅー!ち、違うんです違うんです雲雀さん!!アイスはとっても美味しかったんです!!」
「そう…?でも…ならどうして?」
「きゅー…」
何故かそこで涙目になってしまうハヤト。雲雀はわたわたと慌ててしまう。
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