彼が警察官になったあと
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「よし獄寺。この書類を頼む」


と、リボーンが連れてきた部屋でリボーンが渡してきた書類の束は先ほど獄寺が取り扱っていた紙よりも質がよく、見るからに重要そうなものだった。


(これ一枚でパンがいくつ買えるんだろ…)


思わずそんなことを思う獄寺。しかしすぐに正気に返る。


「え!?オレみたいな新入りがこれをですか!?」

「誰がやろうと変わらねーよ。お前の仕事振りなら大丈夫だ。任せた」

「は、はあ…」


リボーンに任されたのならばするしかあるまい。獄寺はリボーンに頭が上がらないのだ。色んな意味で。

獄寺は書類の内容を見て驚いた。紙質以上に重要な内容だった。明らかに入ったばかりの獄寺の仕事ではない。

紙一枚でパンがいくつどころではない。この書類一枚ミスしたならば再発行の手続きだけで膨大な時間と資金の無駄になるだろう。


「…あの、これって本当は誰の仕事……」

「いやー、獄寺がオレの仕事してくれて助かるわー」


言いながらリボーンがソファに横になる。

ああ、ですよね。こんな大仕事本来ならばあなたの仕事ですよね!!獄寺は嘆いた。リボーンは暴君だった。

リボーンは絶対この仕事を代わってはくれないだろう。獄寺は腹を括り書類と戦った。