ある日のバレンタインデー
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園内では既に甘いチョコレートの香りで満たされていた。
それに気付いたリボーンちゃんが顔を上げる。
「?チョコレート?」
「ええ。今日はバレンタインですからね」
「バレンタイン?」
無垢な表情で、リボーンちゃんが風を見る。
まさか…と風が冷や汗を掻いた瞬間、
「なんだそれ?」
リボーンちゃんは笑顔でそう言い放った。
さよなら今年のバレンタインデー。
風は静かに心で涙を流した。
彼女からチョコレートは、恐らく貰えない。
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