ある日のバレンタインデー
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「はい、リボーンちゃん」

「ありがとう」


お昼休み。

リボーンちゃんは同じ組のルーチェにチョコを貰っていた。


「でもオレは男じゃねーぞ?」

「白蘭先生だって、男の人なのにみんなにあげてたじゃない。こういうのは気持ちの問題だよ」


なるほど、とリボーンちゃんは頷いた。

ルーチェナイス。

と、その横では風が内心でガッツポーズを握っていた。


いや、待て。


と、風が閃く。

ルーチェの言う通りだ。

こういうのは気持ちが大事なのであって、なにも自分が受身である必要はない。


自分がリボーンちゃんにチョコをあげればいいのではないのか?


そんな気持ちが風の中を横切った。

そうと決めたら早速実行しよう。風の行動は速かった。


「先生。具合が悪いので早退します」

「ええ!?大丈夫!?送っていこうか?」

「いえ、いたって健康体なので大丈夫です」

「どっち!?」


白蘭先生の突込みも華麗にスルーし風は帰った。