ある日のバレンタインデー
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そしてそれから時は流れ、帰りの時間になった。

ちなみにそれまでの間、リボーンちゃんとコロネロがドッジボールで一騎打ちをし園の壁がやや抉れるほど白熱したり、それからも先生や園児にチョコを貰ったリボーンちゃんが「持ちきれないから」とたまたま近くにいたマーモンにチョコをあげてマーモンが保健室送りになったり、白蘭先生が遊びに来ていたユニにぼこられたりと色々あったが割合とする。

迎えに来たママと手を繋ぎ、今日あったことを話す。


「チョコたくさん貰った」

「ああ。今日はバレンタインだからな」

「ママも誰かにあげるの?」

「もちろんパパに」


ママが笑顔でそう告げる。


「オレもパパにあげる!!」


風が聞いたら思わず首吊り自殺をしてしまいそうな台詞をリボーンちゃんは笑顔で言い放った。


「そうか。なら、帰ってから二人でチョコを作ろうか。きっとパパも喜んでくれる」

「うん!」


リボーンちゃんはママと帰りに商店街に寄って、手作りチョコセットを買って帰った。

ママと二人でチョコを作る。大きなハートのチョコレート。

上手く出来たけど、材料が少しだけ余ってしまった。

それで作った小さなハートのチョコレート。


「それをおやつにする?それとも、誰かにあげてくる?」


と、ママが聞いてきた。リボーンちゃんは少し考えて…


「誰にあげてもいいの?」

「もちろん。好きな人。お世話になった人。誰にでもあげておいで」


ママに笑顔で言われて、リボーンちゃんはチョコレートを持って家を出た。