ある日のバレンタインデー
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「白蘭先生、これあげる」


はい、とリボーンちゃんは先ほど作ったチョコレートを白蘭先生に差し出した。


「え?いいの?」

「うん」


どうやらリボーンちゃん。バレンタインデーを教えてくれたお礼をしたかった模様。


「わーありがとう。でも僕、チョコよりもマシマロの方が…あべs」


台詞の途中で白蘭先生の姿が台詞もろとも消え去った。

横からユニ先生が白蘭先生に飛び膝蹴りをぶちかましたからだ。

隣の部屋まで吹き飛んだ白蘭先生をユニ先生が追う。


「あ・な・た・っ・て・ひ・と・は!!!リボーンちゃんが作ってくれたチョコレートを無碍に扱いあまつさえ別物を要求ってどういうことですか!!ただでさえあなたは…」


そこからあまりにも早口になってユニ先生の声が解析不能になった。

それを横で見ていた入江先生がリボーンちゃんに言う。


「リボーンちゃん。そのチョコはお友達の誰かにあげておいでよ」

「友達?」

「そう。白蘭さんには…もとい、白蘭さんはなんか、チョコはあまり好きじゃないみたいだから…」

本当は白蘭さんには勿体無いと言いたかったらしい入江先生。慌てて別の言葉を選んだ。


「…そうか。分かった」