獄寺くんの非・日常
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獄寺!大丈夫か!?


って、この手紙読んでるって事はそれなりに大丈夫なんだろうけどさ!

お前が事故に遭ったって聞いたときはマジでびびったぜ!でも、無事らしくて本当に良かった!!

お前のいない日常は味気無くて。お前のありがたみってものを改めて知ったよ。

いつも一緒にいたからな。隣にいるのがいつの間にか当たり前になっていて。

気が付くと、お前の居そうな所を探しているオレがいて。

……ハハ、馬鹿だよな。お前は今イタリアの病院に居るから、日本のどこにもいるわけないのに。

早く元気になって。そして戻って来いよな。

お前がいないと部活も勉強も身が入らないし、生きる気力も出てこないから。

―――と、勉強は前からか。

じゃあな獄寺!帰ってきたら特上の寿司握ってやるよ!!


山本武



「―――あの馬鹿。生きる気力って…」

「あ。それ本当だぞ」

「あ?」

「あいつ獄寺が事故に遭って生死の境彷徨ってるって聞いたとき、目が死んで屋上から飛び降りようとしたからな

「………マジか?」

「ああ…オレたちが「どうせ死ぬなら獄寺が死んでから死んでくれ」と、どうにか説得したんだ」

「それはそれで…どうなんだ」

「まあまあ。二人とも無事で良かったということで」

「……………」


自分の復活は思わぬところで人命を助けたらしい。

帰ったらあいつの頭をはたいてやろうと思いながら、オレは差出人の名も見ずに次の手紙を開いた。


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これは…この字は……