獄寺くんの非・日常
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やぁ。キミがいなくなってから、学校の方は少し静かになったよ。

でも、やっぱりキミがいないと少し退屈でね。そろそろ戻ってきてくれないかな?

ていうかキミ、自分が誰の物なのか自覚してないみたいだね。

キミは僕の物なんだから。僕に何の断りもなしに勝手に怪我なんてしちゃ駄目だよ?

やっぱり任務だかダイナマイトの補充だか、その程度の理由でキミをイタリアに戻らせたのが間違いだったんだ。

今度、キミに会ったらどうしてくれようか。

ねぇ?鎖と手錠、どっちが好み?返答無しの場合はもれなく両方+αになるからよく考えてね。

あと、キミは警戒心が強いようで全くなかったりするからね。周りに男がいるのなら、絶対に無防備になったら駄目だからね。

じゃ。次に逢える日を、心から楽しみにしているよ。



「……………」

「あの黒髪、かなりお前のことを気に掛けてたぜ?」

「お前…この手紙見て、よくそういうことが言えるな…」

「そうか?心配の裏返しだろ、それは」

「あの風紀野郎がオレを心配…?想像付かねぇ……」

「電話ぐらいしてやれば?」

「冗談。それどころかもう暫くここにいたいと考え直したぐらいだぜ…なんだよ、鎖と手錠って……」

「…あれ?その手紙、もう一枚くっついてねぇ?」

「ん?……本当だ」



―――――そうそう。

キミのことだから、僕に会うのは照れくさくて。もう暫くそっちにいることにするかもしれないから。

だから。僕の元へと帰りたくなることをしてあげよう。

キミが僕の決めた期日までに戻らなかったら、キミが所属しているボンゴレファミリー…だっけ?を潰してあげる。

そもそもキミがイタリアに飛んだのも、戻って来れないのも。そのボンゴレが原因だからね。

うん。我ながら名案。

でも。キミと僕が出会えたのも、憎らしいことにそのボンゴレのおかげだからね。

ボンゴレのことが大事なら、早く帰ってくることだね。

ま、僕としては囚われのお姫様を助けるナイト様が出来るわけだから、どちらでも構わないけど。

―――で、僕の決めた期日だけど……



「―――早く戻るぞ跳ね馬!!」

「あ?何だよ急に…一体その手紙にはなんて書いてあったんだ?」

「んなことはどうでも良いから!あいつ本気だ!」

「………はぁ?何のことだかよく分からんが…でも、お前車椅子じゃん」

「片足は大分回復したから松葉杖でも平気だ!そんなことよりも、早く日本へ帰るぞ!時間がねぇ!!」

「でもお前、帰国許可は―――」


ぐぃっ


「………っと」

「―――何のために、お前はいるんだ……?」

「……………了解。まったく、骨が折れるぜ」


オレは跳ね馬に連れられて、イタリアを後にした。


++++++++++

ボンゴレはオレが守る!!