並森中の日常
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「獄寺くんごめん、次の時間のテスト対策に数学教えて」
「良いですよ。範囲は年齢算ですね」
「…ごめん、年齢算って何だっけ?」
「年齢算というのはですね、文章題の一つで文字通り年齢にまつわる計算の解き方です」
「例えば?」
「そうですねー…では、10代目の年齢がリボーンさんの年齢の四倍になるのはさて、何年後ですか?」
「え、ちょ、いきなり言われても…」
「こんな時使うのが年齢算です。式の書き方は流れる歳月をXと置いて…」
「ふーん…あ、そっか。だから―――二年後?」
「はい正解です。これが年齢算です」
「へぇー、面白いなー」
「でも誰の年齢の何倍になるの〜って日常じゃ使わないよな」
「うるせぇよ馬鹿山!とっとと覚えろ!!」
「あー獄寺くん怒鳴らないで!えっと、じゃあまた問題出してよ!オレたちで解くから!!」
「そっすか?じゃあ…」
「はいはいー!!んじゃあね、オレとパンティーラが20歳のとき結婚したとしてベイビーの年がオレのー、んー、じゃあ六倍になるのはベイビーが何歳のとき?」
「あ…?それを式に書くならこうなって―――」
「へー!四歳のときかぁ!!楽しみだね、パン…」
ヒュンヒュンヒュンッ!!
「…まぁ式で書くと四年後なんすけど、本人が結婚する気がないから一生来ないでしょうね」
「獄寺くん教えるの上手だねー」
「あ、京子ちゃん」
「私もやってみようかな?良い?獄寺くん」
「ん…まぁ良いけど」
「…じゃあ、私と獄寺くんが中学を卒業してから付き合いだして、高卒のあと結婚したと仮定して…」
「ちょ、京子ちゃん…前半意味あるの?」
「雰囲気だよ、ツナくん。…で、出来た子供の年齢が私たちの年齢の10倍になるのはいつ?」
「その場合の式は―――」
「ちょっと獄寺くん!」
「はい?」
「い、良いのそんな計算して!!」
「いや良いも悪いも…ただの問題ですから」
「そうだよ、ツナくん。ただの問題だよ」
「………そ、そうだよね。ただの問題、例え話だよね…」
「―――あ、ごめん獄寺くん追加。子供が出来たのは、実は中学三年のときでお願い」
「…ん?そうなるとここの計算が…」
「ちょっと待てー!!」
++++++++++
策士京子ちゃん。
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