並森中の日常
2ページ/全5ページ


「獄寺くんごめん、次の時間のテスト対策に数学教えて」

「良いですよ。範囲は年齢算ですね」

「…ごめん、年齢算って何だっけ?」

「年齢算というのはですね、文章題の一つで文字通り年齢にまつわる計算の解き方です」

「例えば?」

「そうですねー…では、10代目の年齢がリボーンさんの年齢の四倍になるのはさて、何年後ですか?」

「え、ちょ、いきなり言われても…」

「こんな時使うのが年齢算です。式の書き方は流れる歳月をXと置いて…」

「ふーん…あ、そっか。だから―――二年後?」

「はい正解です。これが年齢算です」

「へぇー、面白いなー」

「でも誰の年齢の何倍になるの〜って日常じゃ使わないよな」

「うるせぇよ馬鹿山!とっとと覚えろ!!」

「あー獄寺くん怒鳴らないで!えっと、じゃあまた問題出してよ!オレたちで解くから!!」

「そっすか?じゃあ…」

「はいはいー!!んじゃあね、オレとパンティーラが20歳のとき結婚したとしてベイビーの年がオレのー、んー、じゃあ六倍になるのはベイビーが何歳のとき?」

「あ…?それを式に書くならこうなって―――」

「へー!四歳のときかぁ!!楽しみだね、パン…」


ヒュンヒュンヒュンッ!!


「…まぁ式で書くと四年後なんすけど、本人が結婚する気がないから一生来ないでしょうね」

「獄寺くん教えるの上手だねー」

「あ、京子ちゃん」

「私もやってみようかな?良い?獄寺くん」

「ん…まぁ良いけど」

「…じゃあ、私と獄寺くんが中学を卒業してから付き合いだして、高卒のあと結婚したと仮定して…

「ちょ、京子ちゃん…前半意味あるの?

「雰囲気だよ、ツナくん。…で、出来た子供の年齢が私たちの年齢の10倍になるのはいつ?」

「その場合の式は―――」

「ちょっと獄寺くん!」

「はい?」

「い、良いのそんな計算して!!」

「いや良いも悪いも…ただの問題ですから」

「そうだよ、ツナくん。ただの問題だよ」

「………そ、そうだよね。ただの問題、例え話だよね…」

「―――あ、ごめん獄寺くん追加。子供が出来たのは、実は中学三年のときでお願い

「…ん?そうなるとここの計算が…」


「ちょっと待てー!!」


++++++++++

策士京子ちゃん。