黒曜中の日常 楽屋裏編
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「あの二人を瞬殺とは…流石だな雲雀…」
「キミが弱いだけでしょ。全く、そんなに怪我して――」
「あ?てめーがオレを心配するなんて一体どういった風の吹き回しだ?」
「五月蠅いな…どうだって良いだろう」
「へーへぇ。…っ、いて…」
「無理して立とうとしない。傷が開くでしょ?」
「うるせぇ…こんな所で寝てるわけにはいかねーんだよ。…10代目の、所に…」
「こんな時でも"10代目"?全く、キミは本当に馬鹿だね」
「…何とでも言え。…っ」
「良いから、キミは寝てなよ」
「てめーはどこに行くんだ?」
「あの骸って奴の所に。借りを返しに」
「…待てよ」
「――何?」
「オレも、連れてけ」
「お断り」
「雲雀…っ」
「役立たずを連れて行く趣味はないの」
「――ここに、桜クラ病の所詮薬がある」
「へぇ…それで?」
「これやるから。…連れてけ」
「キミは本当に取引が下手だね。それを僕が奪っちゃえば、それで終わりなのに」
「――雲雀」
「……」
「頼む…」
「…全く、キミは本当に…馬鹿だ」
「……」
「良いよ。貸し借りは作らない主義だから。連れてってあげる」
「――っ!!」
「礼はいらない。…それよりも――」
ガバッ
「…ん?」
「薬…口移しで飲ませてもらおうかな?」
「は!?ちょ、やめ…っのわ――!!!」
++++++++++
いただきます。
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