生き帰った獄寺くん 起死回生編
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起きると、寝る前と全く同じ風景。

身体確認。目・正常。

腕・相変わらず重い。…点滴の袋が新しくなっている。

背中。痛い。熱い。痛い。

足。


…動かない。


「…はぁ」

「溜め息を吐くと元気が逃げるらしいよ」

「ぅお!?」


聞き覚えのある声がその持ち主と共に降って来た。


「何。そんなに驚いてどうしたの」


いや、何もなにもないだろ。少しは自分の行った行動の異常さと目を向き合って見せろよ。


「仕方ないでしょ。今この病室医者以外立ち入り禁止区域なんだから」

「…え?」

「言っとくけどキミ。自分で思ってるよりもかなり危険な状態なんだからね。気を付けなよ」


医者以外立ち入り禁止…それってつまり、面会拒絶ってことか…?


「でもだからって天井から出てくるのはどうだよ…」

「インパクトが弱いと彼に見劣りしちゃいそうだったからね」

「彼?」

「あれ?ヤマモト来てない?彼キミを驚かすんだってなんか無駄に張り切ってたんだけど」


………。


あれ、ドッキリだったんだ…

ドッキリってだけであいつ壁よじ登ってきたんだ…!


ドッキリしすぎて心臓が止まるかと思ったわ!


「てか、お前ら仕事は…」

「何言ってんの」


ぐいっと、顔が近づく。その黒の瞳に吸い込まれる。


「キミの無事を確認するまで仕事なんて手が付けられるわけがない」


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雲雀もまた…なんか…変わったなあ…