生き帰った獄寺くん 起死回生編
6ページ/全7ページ
「しかし隼人くん。貴方が死ぬと言うのなら周りは黙ってないですよ。きっと」
声に気付いて、目で追うとそこには開けられた窓の縁に座っている骸の姿。
「…骸」
お前生きてたの。
「クフフ。流石に死ぬかと思いましたよ」
「あのまま死んでくれればよかったのにね」
10代目。にっこり笑顔でなんてこと言うんですか。
「うーん、まぁ別に死んでても良かったですけどね。隼人くんが来てくれそうですし」
「そうなったらオレも後を追うから大丈夫だよ」
何が大丈夫なんですか。ていうか後追いなんて止めて下さいよ。
「ああ、良いねそれ。じゃあ僕も後を追うよ」
いやいや良くねぇよ。追うなよ。何でそんなに軽いノリで命を手放せちまうんだよお前は。
「あー、じゃあオレは獄寺が寂しがらねぇように獄寺と仲良かった奴を殺してから行くわ」
なにとんでもねぇこと爽やかな笑みで言ってるんだお前はー!怖いわ!!
「言っておきますけど隼人くん。彼らは本気ですよ?」
「…え?」
「そうだよ獄寺くん…もしも一人の時に自殺なんてしてごらん?オレこんな世界に見切りをつけて、爽快にキミのあとを追いかけちゃうから☆」
「何可愛らしくとんでもないこと言ってますか。駄目です」
「駄目なのはキミだよ隼人。キミはいつも勝手だから。そろそろこっちも勝手に行かせて貰うよ」
「何言ってんだよ。お前はいつも勝手だろうが。それ以上傍若無人になってどうするんだよ」
「なぁなぁ獄寺ー。お前あのバーのマスターにえらく気に入られてたよな。残虐していいか?」
「お前の頭の中ではどれだけ話が進んでするんだよ」
ていうか残虐って。私情入ってるだろそれ。
………。
(…な、骸)
(なんです?)
(オレのこと好きにしていいから、オレが死んだあとオレに乗り移ってみんなを適当に誤魔化してくれねぇか?)
(クフフ魅力的な提案ですがお断りです。彼らの愛は重すぎて僕には耐え切れません)
オレにだって耐え切れないんだけど。
「獄寺くん」
「はい!?」
うわ10代目!一体いつの間にそんな近い距離に!
「随分と…骸と仲良さそうだよね…?」
「ええぇえぇぇといやその…ごめんなさい」
「そうなんですよボンゴレ10代目。もう僕と隼人くんは一言では言い表せない関係で…」
馬鹿なこと言うな骸!10代目が怖いだろ!!
「へぇえぇえええぇぇぇぇぇええ」
ここここ怖ー!10代目怖ー!!
「ごーくーでーらーくーん…?」
「は、はい!」
「どーゆーことか。じっくり詳しく。話してほしいんだけど?」
「あああああはははははは…」
「あんまり隼人くんをいじめちゃ駄目ですよ10代目?まぁ隼人くんがへこたれた分あとで慰めるのが楽しみになりますけどね」
お前少し黙ってろ。
++++++++++
黙ってねえと骸殺すマジ殺すあとで殺す。
次
前
戻