生き帰った獄寺くん 起死回生編
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そんなわけで。

オレは今10代目と二人っきり。更にはベッドの上で正座で座らせられていたりする。


「獄寺くん…オレのどこが不満だって言うの?」

「い、いいえっ不満なんて無いですよ!」

「でもオレなんかよりも骸の方がいいんだろ!」

「いや、ですから!オレと骸の関係は何も無いですよ!」

「本当…?」

「ほ、本当ですっ」


ただ時々愚痴もとい話を聞いてもらうだけで。


「なら良いんだけど…ね」


10代目が怖い。


「…ま、骸のことについては許してあげるよ。獄寺くんは骸にあまりなびいてないみたいだし…ね」


――言い終わると同時だった。

10代目に、抱きつかれたのは。


「じゅ――」

「獄寺くんが生きてるからね。獄寺くんが今ここにいる。だから許してあげる」


………。


「ね。獄寺くん」

「…はい?」

「まだ…死にたい?」


………。


「…生きてるだけで、みんなの迷惑になるのなら」

「迷惑なんかじゃないよ。むしろ獄寺くんがいないほうが迷惑になる」

「そうなんですか…?」

「そうだよ。それでも何も出来ない自分が歯痒いというのなら…」

「言うのなら?」

「遠くへ物騒な抗争へ行くだけがマフィアじゃないし。獄寺くんにはオレの秘書になってもらって。ずっと付いてもらおうかな」

「――オレなんかで、いいんですか?」

「獄寺くんだからいいんだよ」

「………」

「駄目?」

「こんなオレで宜しければ。死に損なったオレのこと。お好きにお使い下さい」

「ありがとう」


ぎゅっと。更に力強く抱きつかれる。

暫くそんな時間をゆったりと過ごして。


「―――それで。獄寺くん」

「はい?」

「リボーンは獄寺くんに優しくしてくれるの?」

「ええ。リボーンさんは二人っきりのときはいつもオレに………」


………。

―――。


「へぇー…?二人っきりのとき…何?」


しししししししししまったぁー!!オレの馬鹿ー!!!


「二人っきりのとき。ねぇ何?獄寺くん?」

「えええぇえええっとえっと。その…えっと」

「うん。ねえ獄寺くん。教えてよ。いつから二人はそんな関係に?

「ででで、ですからー…そのっえぇーっと…」


―――この後。

オレの傷が更に開いて、ちょっと別の意味で死にそうになるまで10代目の尋問は続いた。


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すみませんリボーンさん、ばれました。色々と。