マフィア戦隊ボンゴレンジャー 序章
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「お前を殺せば…ようやくオレが一番になる」
ザンザスは憎しみを吐くように言いながら司令に銃を構える。
「…オレは死ぬ気も、殺す気もないんだがな」
「ほざけ」
司令もまた気付けば銃を構えていた。一触即発の緊張感が辺りを漂う…
そんな状況の最中、司令が口を開いた。
「今なら…」
「あ?」
「今ならまだオレは何もしない。大人しく戻り、オレの邪魔をしないならば…古い付き合いのよしみだ。大目に見よう」
「―――――ふざけるな!!!」
激怒。そして発砲音。
けれど銃弾が貫いたのは…闇。
「…そうか。そういうのならば仕方がないな…」
司令はいつしか、ザンザスの背後に回っていて―――
そして一つの銃声と、赤い血飛沫が飛び散った。
そんなシリアス展開が行われている頃、陽動組は…
「やっぱりー、わざわざ来てくれたってことはオレらの組織に入りたいってことなんだよね!?」
「ふざけんな!お前らを潰しに来たんだよ!!」
「またまたー、照れちゃって」
「誰が照れるか!!」
やっぱりボンゴレブルーはベルフェゴールにナンパされてた。
けれど今ここには屋台の時とは違い他の隊員も揃っている。
「こら!確かに獄寺くんは痛いの好きだけど流石にワイヤー切断プレイまでは望んでなんかないよ!!」
「10代目!オレ普通に痛いの嫌です!!」
「というか…彼を傷付けて良いのは所有者の僕だけなんだからね。そこのところ忘れないよう」
「いつからオレはお前のものになったよ!?」
「でも獄寺氏、痛いのって慣れてくるとくすぐったくなってきますよね?」
「ここにはSMプレイ愛好家しかいないのか・・・!」
頭を抱えたボンゴレブルーであった。
「まぁまぁ。騙されたと思っていっちょオレに任せて見ねぇ?飛び切り痛くしてやるからさ」
「お断りだ!!」
と、ひとしきりボンゴレブルーが突っ込んだそのとき。
ドォンという音が響いて、室内から炎が巻き起こった。
みんながその方に目を向ける。もくもくと上がる黒い煙。赤い炎。
そして…正面玄関から出てきた一つの黒い影。
「ヴァリアーの幹部…ベルフェゴールだな?お前で終いだ。あとは全部始末したぞ」
出てきた影の正体は、ボンゴレンジャーを設立した司令官だった。
++++++++++
他のヴァリアー出番なし。
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