マフィア戦隊ボンゴレンジャー 第二章
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何事なのかからっからに干乾びたカメレオンを発見したボンゴレブルーはとりあえず水をかけてみることにした。

乾燥ワカメの要領でどうにかなるかと思ったのだ。

と、いうわけでボンゴレンジャーは水差しの水をレオンにぶっかけてみた。

すると見る見るうちにレオンは元の艶やかな姿に戻るのだった。

レオンは自由に動けるようになったからかそれとも主人にようやく思い出してもらえたからか開いたままのドアから外に出ようとする。

「あ―――おい、レオン!」

思わず呼び止めるボンゴレブルー。その声を聞いてかレオンはぴたりと止まり首だけをボンゴレブルーのほうへと向けた。

「あ…っと」

しかし呼び止めたは呼び止めたでそれ以上のことは考えてないボンゴレブルー。

けれどレオンがこれから向かう先は司令の所だろう。つまりレオンは唯一の司令への手掛かりなのだ。

かといってレオンを追いかけて無事に司令の元へと辿り着けるだろうか。…あのレオン相手に。

レオンはなんにでも化けることが出来る。例えば鳥に化けて窓から飛び立たれでもしたらボンゴレブルーに追う手立てはないのだ。

でも…だからといってこのまま見過ごすわけにはどうしてもいかない。

「えーとえーと…そうだ手紙!今からリボーンさんに手紙書くからそれまで待ってくれよな!!」

言い放つとボンゴレブルーは自室に戻り便箋を取り出した。

けれど…一体なにを書こうかと模索する。

聞きたいことは山ほどある。けれどそれら全てを書いても良いのだろうか。

(いや…それよりもいきなり質問をぶつけまくるってなんだかマナーに反してないか?まずは当たり障りのない事から…)

「えーと…リボーンさんへ。突然の手紙失礼します、獄寺です。…暦上では春になりましたがまだまだ肌寒い日々が続いていますね。お身体に変わりはないでしょうか…」

筆を滑らせていくボンゴレブルー。そうしていくうちにいつしか便箋の枚数は二桁になっていた。


「…というわけで失礼します。乱文乱筆お許し下さい…獄寺隼人…っと」

ボンゴレブルーがようやく手紙を書き終えたときには日が沈みかけていた。

しかもそれだけの量を書いておきながら肝心の質問は全くしていなかったのだがボンゴレブルーは既に忘れていた。

ちなみにレオンは、助けてくれたことに対する恩なのか待てといわれた所で微動だにせずにちゃんと待っててくれていた。

「待たせたなレオン!その…悪いんだがこれをリボーンさんに届けてくれないか…?」

レオンはおずおずと渡された手紙を受け取ると今度こそボンゴレ基地内から姿を消したのだった。


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レオン頑張った。