マフィア戦隊ボンゴレンジャー 第二章
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「………」
「おや。どうしましたかリボーンさん。黙々と紙に筆を走らせて」
「手紙を貰ったら返事を返すのが礼儀だろう」
「はぁ…?」
そんなわけで、ボンゴレブルーからの手紙を受け取った司令は早速その返事を書いていた。
といってもボンゴレブルーの手紙の内容は本当に当たり障りのないことばかりだったのでその返信もまた当たり障りのないものだったのだが。
けれども。
「…あれ?レオン…もしかしてリボーンさんからの返事を貰ってきてくれたのか…!?」
ボンゴレブルーは返事を頂けてかなり嬉しそうだった。
それからボンゴレブルーと司令とのレオンを介した文通が開始されたのでした。
でもやっぱりボンゴレブルーが手紙に書く内容は日常的なものばかりだったが。
そんなある日のことだった。
「…獄寺くん、最近嬉しそうだよね。何かあったの?」
「え?そうですか?」
「うん。…この間の掃除当番以来かな。何か珍しいものでもあったの?」
「ああ、そういえばリボーンさんの部屋にレオンがいましたね」
「レオンが!?」
驚くボンゴレレッド。てっきりレオンはリボーンとずっと一緒にいるのだと思っていたのだ。
「それで、どうしたの!?」
「水ぶっかけたら出て行きました」
「何追い出してるの!?」
ボンゴレブルー、説明をはしょりすぎてとんでもないことになっていた。
そりゃあボンゴレレッドも突っ込みを返すというものだ。
「そしてリボーンさんから手紙を頂いたのですよ!!」
「お礼参り状じゃないよねそれ!?」
ボンゴレブルー、説明を飛ばしすぎてやっぱりとんでもないことになっていた。
「そしてそれ以来オレとリボーンさんは手紙のやり取りをしているのでした」
「なんか説明についていけないけどリボーンとのコンタクトが取れていると言うことだけ理解した」
ボンゴレレッド、自分に必要・かつ重要な部位だけをどうにか理解した。流石だった。
「…で、その彼との手紙のやり取りで彼の居場所とか消えた理由とか聞いたりしたの?」
「へ?え……あぁ」
ボンゴレブラックのもっともな問いにぽんと手を打つボンゴレブルー。
どうやら、すっかり忘れていたようだった。
「…獄寺くん…」
「だって…込み入ったことを聞いて返事が来なくなったらって思うと聞くに聞けなくて…」
ばつの悪そうに顔を伏せ、もじもじとしながら言葉を紡ぐボンゴレブルー。
「仕方ないなぁ獄寺くんは…」
ボンゴレレッド、玉砕。
「仕方ないね。ならレオンのあとを着けて行こうか」
「え?でもレオンは…」
「確かに彼の元へと行く前に見失うかもしれない。でもレオンが向かう方角が分かれば今後の検索ルートを検討できる」
「あ…」
「それに手紙があるのなら近いうちにまたレオンは来るでしょ。返事を持ってきてさ」
「そ…そうか。そうだよな。雲雀頭良いな!!」
「キミは僕を馬鹿にしているのかな」
「では早速リボーンさんへ返事を書いてきますね!!」
ボンゴレブルーは嬉々としながら自室へと走っていった。
「………リボーンの奴…獄寺くんにあんなにも思われやがって。会ったらぶん殴ってやる」
「ならキミも彼から離れてみれば?心配してくれるかもよ」
「獄寺くんから…距離を…?」
「………」
「………」
「お待たせしました!じゃあこれを早速レオンに…ってどうしました10代目。項垂れて」
「…無理っ」
「だね」
「???」
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