マフィア戦隊ボンゴレンジャー最終章
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風の切れる、音がした。

ひゅんと、一瞬だけそんな音がしたかと思うと。


カッコーン!!!


「ひぎゃぅ!?」

何かが思いっきりぶつかる音。ボンゴレブルーの口から漏れる声。そして吹っ飛ぶボンゴレブルー。

…そして。リボーンは何かを投げたかのようなポーズで静止していた。

「…ってリボーン!?何獄寺くんに投げてんだよ!ていうかなにやってんだよ!!」

「ん?ああ、むしゃくしゃしてやった。反省はしてねぇ」


「しろよ!!」


ちなみにボンゴレブルーの吹っ飛んだ先から頭にたんこぶをつけてふらふらしてるレオンが戻ってきた。

どうやら鋼鉄化させたレオンをリボーンはボンゴレブルーに投げたようだった。手加減無用で。

「てか。獄寺がいきなりあんな風になるわけねぇだろ。お前、獄寺に一体なにをしやがった?」

「それに気付くのがもう少し早ければ獄寺くんも吹っ飛ばずに済んだんじゃない?

「クフフ…そのことに気付くとはさすがですねぇ元ボンゴレンジャー司令官リボーン…」


「無視かよ。お前らレッドのオレを無視かよ


う"ぉおおいと言ってるボンゴレレッドは無視されて話は続く。

「クフ…クハハハハハ!気になります?気になりますか僕が隼人くんになにをしたか!宜しいならば教えて進ぜましょう!!!」

パイナポー。無駄にハイテンションだった。

「クフフ、なんて言ったって未だかつてないほどの出番ですからね!テンションだって上がりますよ!!


こちらにまで介入をしないで頂きたい。


「ともあれ、僕が隼人くんになにをしたか…でしたっけ?クフフ、簡単なことですよ。僕は人の心を操ることが出来る」

「人の…心を?」

「ええ」

ツナの問いに骸は懐から…微妙に血の滴っている禍々しい刃を取り出した。

「この刃で僕に血を流されたものは…その身も心も。僕だけのものにすることが出来るのですよ…クフフ」


―――。


時が…止まった。


「ほう」

「へぇ」

「ふーん…つまりその刃についてるのは、獄寺くんの血で…獄寺くんはそれに斬りつかれたってことで。良いのかな?」

「クフフ。つまりはそういうことです。っておやみなさんどうしたんですか怖い顔して。ていうかなんですか怖い顔して」


パイナポー、同じ事を二回言ってしまうぐらい動揺。


しかしそれぐらい一気に周りの空気が変わった。気温が一気に下がったような感覚。

「まぁ…あれだよ」

「獄寺くんを傷物にしてくれた責任は…」

「その身体できっちり。払って貰う事にするぞ」


「クフフ、隼人くんを傷物ってかなりそそられる描写ですよね。ていうかなにやらみなさん無駄に息揃ってますよね。ていうかちょ、囲むのは卑怯ーーー!?

…今は朽ち落ちた黒曜ランド。廃屋となった人気のない場所で行われる暴力。


相手は誘拐暴行犯だというのに、何故か悪者に見えるのはボンゴレンジャーの方であった。


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哀れパイナポー。