マフィア戦隊ボンゴレンジャー 最終章
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…それから、数日。

「………はぁ…」

元ボンゴレ基地内で、憂い顔で溜め息を吐く銀髪の青年がひとり。

―――ボンゴレンジャー司令官たるリボーンがなき今、ボンゴレンジャーは解散状態に陥っていた。

なのでボンゴレブルーも今はボンゴレブルーではなくただの獄寺隼人だ。

それでも彼は何かに縋るようにここにいて。離れようとはしなかった。


この場所が、彼と自分とを繋いでいた場所だから。


獄寺は窓際に肘を付いて、遠くの空の向こうを見ている。

「リボーンさん…」

小さく囁いてみせるも、その声に応えてくれる人物はどこにもいない。

彼の人は遠い所へと旅立ってしまったから。

獄寺は俯いて。切なさに胸を振るわせる。

元ボンゴレレッドたる沢田綱吉も元ボンゴレブラックたる雲雀恭弥も獄寺をどうにか元気付けようとした。

しかし…やはりというかなんというか。どれも効果はないようで…

「リボーンさん…」

会いたい想いと。逢えない現実。

それは涙が出そうなぐらい辛くて。獄寺はただただ彼の人へと想いを馳せるに他なかった。

「リボーン、さん…」

幾つか目の名を呼ぶ声。幾つか目の溜め息。

と、そのとき基地内を揺るわす大地震が巻き起こった。


「な…にごとだ!?」

「分かんない…けど、基地内に何かが降って来た…みたいだね」

「何か…?何かって…」

元ボンゴレンジャーが様子を見にその場所へ向かってみる、と…そこには―――


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待ち望んでいた人が…