マフィア戦隊ボンゴレンジャー 最終章
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「じゃあ、行ってくるぞ」

「………」

「なんだ。どうした」

「また…直ぐに戻ってきます、よね…?」

「当然だぞ」


その日は、リボーンが定期的に国に帰る日だった。

一応国を継ぐものとして、国、国民、そして現当主である9代目の近況を知らなければならないから。

…というのは建前で、その実は息子に会えない9代目が寂しいから戻って来い。と言ったからなのだが。

無論その程度で応えるリボーンではないのだが、そうしないと9代目から毎日のように「会いたい」と手紙が届くのだ。


正直。嫌過ぎる。


しかもそれすらをも無視するとまたも家光部隊がやってきては力付くでもリボーンを連れて帰ろうとするのだった。

それに抵抗するのが面倒臭いと考えたリボーンはこうして定期的に国に帰ることを決めた。


「ここほど居心地の良い場所はねーからな」

「リボーンさん…」

その答えに、安心したように…微笑むボンゴレブルー。

「それともお前も来るか?」

「え?」

と。意外なリボーンの言葉に面食らうボンゴレブルー。

「一人ぐらい増えても問題はないからな。オレは別にかまわねーぞ」

「ぇ…あ、は、はい!」

少し上ずった声で答えたボンゴレブルーに、ニッと笑うリボーン。

「そうか。じゃあ「う"ぉおおおぃ!ちょっと待ったー!!」


言葉を遮られるリボーン。


誰だろうか。ヴァリアーの残等のう"おおおおぃの人だろうか。

「なんだツナ。珍妙な鳴き声を上げてどうした

ではなくボンゴレレッドだった。ボンゴレレッドは異議あり!と言わんばかりに挙手をしていた。

「さっきの会話聞こえてたんだけど!獄寺くんもリボーンと一緒に行くってマジ!?」

「マジだぞ」

「ちょ、なんでだよ!折角リボーンがいない間ちょっと憂い顔な獄寺くんを堪能しようと思ってたのに!!」

かなり自分勝手な奴だな。あいつの望むままにさせただけだぞ」

「ああそうかよ!じゃあオレも行く!!」

「良いぞ」

「って良いのかよ!反対意見とかないわけ!?そんなんで本当にお前良いのかよ!!」

「お前も良い感じにわけわかんねーな


「ほっとけ!!」


「ともあれオレは別にかまわねーぞ」

「そうなの…?てっきり邪魔になるから残れって言われるかと思ったんだけど」

「別に邪魔じゃねーしな。あそこは無駄に堅苦しくて息が詰まるし。むしろ歓迎するぞ」

「リボーン…」

「精々、オレの空気洗浄機として存分に働け


「人扱いですらねぇ!!!」


「リボーンさん、準備できました!!」

「そうか。じゃあ行くぞ」

「はい!」

「あ、待ってって!オレも行くんだから!!」

「10代目もですか?」

「うん」

「……………はい!一緒に行きましょう!!!」


「今の間はなにーーー!!!」


―――こうして、ボンゴレンジャーは宇宙へと飛び出した。

次に彼らを待ち受けているのは、一体―――


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ボンゴレンジャー・完。ご愛読ありがとうございました!