不思議の国の獄寺くん
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「いって…まさか10代目が木のうろに飛び込むとは思わなかった…」

「あれ?獄寺?」

「しかも思ったよりも深い穴だったな…。10代目はご無事だろうか」

「獄寺、獄寺ー」

「さて、ひとまずここはどこだ…?」

「獄寺ー」

「部屋…だよな?それにしても家具から何から馬鹿でっかい…巨人か?巨人の部屋なのかここは」

「ごくでらー」

「ドアノブもでっかいし。どうにかして外に…」

「獄寺ってばー」

「―――あああもううっせぇな!誰だよ!どこにいやがる!!」

「ここー!ここだって獄寺ー!」

「ああん?…誰もいねぇじゃねぇか!」

「こっちー!そのまま目線下げて獄寺ー!」

「はぁ?目線…?」

「………」

「………」

「―――よ!獄寺!」

「…さて、どうやってこの部屋から出るか…」

無視かよ!無視はひでぇぜ獄寺!無視ってのは存在の否定なんだぜ!?オレを否定しないでくれーーー!!」

「………残念ながらオレの知り合いに小瓶はないんだ」

「仕方ねぇだろ!これしか配役が余ってなかったんだから!!

「は…?」

「それはともあれ獄寺!実はオレを飲むとでっかくなることが出来るんだぜ!」

「へー…だから?」

「獄寺…オレをの・ん・で・☆


「きめぇ」


ガシャン


「…は。あまりにもの気持ち悪さに思わず割ってしまった…まぁいいか

「ははは。色々と酷いのなー」

「ぅわ!声だけ聞こえる!気持ち悪!!!」

「ああ…獄寺が酷い。これが神の愛ですか試練なのですか…」

「…頼むからとっとと成仏してくれ。オレも出来るだけ早く忘れるから

「またまた獄寺照れちゃってー。って、なんで花火とか取り出すんだ?」

「お前とこの部屋からおさらばするためだよ」

「…獄寺が最初から最後まで酷いのなー…」


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訂正。私を飲んでの液体は飲んだら小さくなるでした。