獄寺くんの日常 春編
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「おっす雲雀」

「ああ、キミ。何の用?またサボり?」

「あー…まぁな」

「いつものように屋上に行けば?」

「流石にまだ寒い」

「だからってなんでここに来るかな」

「良いじゃねぇか。ここってかなり居心地良いんだよ」

「ふーん…保健室、よりも?」

「…?なんでそこでいきなり保健室が出てくるんだ…?まぁ、あそこは人がよく出入りしてるから落ち着かねぇな」

「ふーん…」

「なんでだ?」

「別に。…ああ、そうだ。良いお茶の葉が入ったんだった…丁度良いから飲んで行く?」

「お前がんなこと言うなんて珍しいな…毒でも入ってるんじゃないのか?」

「失礼な子だねキミは…そこまで言うんだったら、口移しで飲ませてあげようか?」


……。


「――は?」

「うん、じゃあそうしようか」


ぱちん。


「うぉ!風紀委員っ!?一体どこから…って離せ!!」

「――ねぇ、キミ紅茶には何入れてるの?」

「あ…?砂糖二杯とレモン汁少しだけど…」

「無難だねまた…はちみつとかどう?」

「…はちみつは混ぜると黒くなるからー…って、うわ雲雀近い近い近い!!」

「僕を疑ったキミが悪い。…教訓。口は災いの元――ということで…」

「ぎゃー!!!」


++++++++++

あ。逃げた。