獄寺くんの日常 春編
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「――獄寺くん!一緒に帰ろー」

「あ、10代目!はい、喜んで」

「うん。…あー、それにしてもやっぱり春は良いね」

「そうですね。この時間帯でもまだ昼のようです」

「そうそう…これが冬だと暗くなってきて獄寺くんの顔が見れなくてねー…それが嫌だったなぁ」

「オレの顔なんていつでも見れるじゃないですか」

「見えないと余計見たくなるのー。…でも見えないから抱きついていたんだ」

「そうだったんですか?」

「そう。もちろん寒かったってのもあるけど、やっぱり獄寺くんの顔が見れないと安心出来なくて…」

「そんな、オレは10代目に黙って遠くまで行きませんよ」

「獄寺くんはそのつもりでも、もしかしたら誰かに連れ去られるんじゃないかと思うと気が気じゃないよ」

「って、子供じゃあるまいし連れ去られたりなんてしませんよ!」

「うーん、だといいんだけど、ね…」

「な、なんですかその目は。オレこう見えてもマフィアなんですよ?そこらの大人には負けませんって」

「相手がそこらの大人で済めばいいんだけどね…」

「…?10代目?何の話です?」

「あー、やっぱり心配になってきた!ごめん獄寺くん!抱きついていい!?」

「って、聞くぐらいならまだ抱きつかないで下さいよ!」

「獄寺くんの事が心配なんだよー!」

「ワケが分かりませんー!!」


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とにかくこうしたいのさっ