『何か』を失ったリボor獄
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『自由』を失った『リボーン』


呪いが全身を回り、身動きが取れなくなった。

彼がそうなる直前まで会っていたのは、恋人だった。

暫く会えなくなるかも知れない。と告げたとき、恋人は驚いて、悲しんだ。

彼は恋人を悲しませてしまった自分を呪った。


呪いは日々進行し、留まる術さえ知らない。

これでは恋人のところへ帰れない。

彼は恋人が自分を心配していると聞いて、愛する人を不安がらせている自分を呪った。


呪いに苦しめられる。だけど彼が思うのは愛しい恋人の事だけだった。

ある日、恋人が自分を想って泣いている、という話を聞いた。

彼はどうにか、自分は平気だということを告げられないかとペンを取ろうとした。

けれど。今の彼には恋人に手紙を書くだけの自由すらなかった。


オレは無力な自分を呪った。


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呪う気持ちは止まらない。