もし獄寺くんがキャバッローネに拾われていたら
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「キミたち…こんな住宅街の真ん中でなに堂々と群れてるの。僕に喧嘩売ってるわけ?」

「ヒィ!雲雀さん!!」


一段落したところで現れたのは、我らが最凶の風紀委員長の雲雀恭弥氏である。


「何だお前」

「何って……」


雲雀の実力と怖さを知らぬ獄寺が恐れなしに雲雀に声をかける。

雲雀が不機嫌そうに振り返り、獄寺を見て……


きゅん。


その胸を、高鳴らせた。


「僕と結婚を前提にお付き合いしてください」


そして速攻で告った。


「は?」


思わず聞き返す獄寺。


「……えっと、それは…あれか。日本のギャグか?」

「ううん。僕は本気だよ。キミに一目惚れした。キミ見るからに風紀乱してるけど見逃すよ。どこの生徒?」

「どこの生徒でもねーよ。オレはもう社会人だよ」

「ワオ。偉いね。僕も学校なんてすぐに卒業してキミを娶るよ。大丈夫僕はいつでも自分の好きな年齢だから


色々意味不明だった。

ディーノが顔を引きつらせながら雲雀を牽制する。


「お…おい。そこのお前…」

「……なに?貴方は…彼女のお父さん?」

「誰が彼女だ」

「お義父さん、僕と彼女の仲を認めてください!!僕のことを名前呼びにしても構わない、将来貴方の生徒になることもいとわないから!!

「何の話だ」


軽く突っ込みを入れる獄寺には誰もなにも返さない。


「…ええい、駄目だ!隼人は誰にも嫁にやらん!!

「嫁て」

「もうそろそろ子離れする時期ではないですかお義父さん。大丈夫彼女のことは僕に任せて」

「任せられるか!!…帰るぞ隼人!!日本は危険だ!!男はみんな狼だ!!」

「お?お、おお……」


ずるずると引きずられ、獄寺はキャバッローネファミリーの面々とその場を離れた。


++++++++++

獄寺くんのお披露目会終了。