もし獄寺くんがキャバッローネに拾われていたら
4ページ/全12ページ
「キミたち…こんな住宅街の真ん中でなに堂々と群れてるの。僕に喧嘩売ってるわけ?」
「ヒィ!雲雀さん!!」
一段落したところで現れたのは、我らが最凶の風紀委員長の雲雀恭弥氏である。
「何だお前」
「何って……」
雲雀の実力と怖さを知らぬ獄寺が恐れなしに雲雀に声をかける。
雲雀が不機嫌そうに振り返り、獄寺を見て……
きゅん。
その胸を、高鳴らせた。
「僕と結婚を前提にお付き合いしてください」
そして速攻で告った。
「は?」
思わず聞き返す獄寺。
「……えっと、それは…あれか。日本のギャグか?」
「ううん。僕は本気だよ。キミに一目惚れした。キミ見るからに風紀乱してるけど見逃すよ。どこの生徒?」
「どこの生徒でもねーよ。オレはもう社会人だよ」
「ワオ。偉いね。僕も学校なんてすぐに卒業してキミを娶るよ。大丈夫僕はいつでも自分の好きな年齢だから」
色々意味不明だった。
ディーノが顔を引きつらせながら雲雀を牽制する。
「お…おい。そこのお前…」
「……なに?貴方は…彼女のお父さん?」
「誰が彼女だ」
「お義父さん、僕と彼女の仲を認めてください!!僕のことを名前呼びにしても構わない、将来貴方の生徒になることもいとわないから!!」
「何の話だ」
軽く突っ込みを入れる獄寺には誰もなにも返さない。
「…ええい、駄目だ!隼人は誰にも嫁にやらん!!」
「嫁て」
「もうそろそろ子離れする時期ではないですかお義父さん。大丈夫彼女のことは僕に任せて」
「任せられるか!!…帰るぞ隼人!!日本は危険だ!!男はみんな狼だ!!」
「お?お、おお……」
ずるずると引きずられ、獄寺はキャバッローネファミリーの面々とその場を離れた。
++++++++++
獄寺くんのお披露目会終了。
次
前
戻