獄寺くんの日常 夏休み編
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『おーっすツナ。元気かー?』

「…電話の出かたが5歳児と同じですよディーノさん。獄寺くんと代わって下さい」

ええ。それはもう切に。早く代わって下さい。お願いします。

『まぁそうスモーキンを束縛するなよツナ。あいつにも自由な時間が必要だ。そうは思わないか?』

「なんですかそれ。まるでオレが獄寺くんを縛り付けているような言い方ですね」

『事実そうだろ。あいつはそれでも良いかもしれんが、やっぱり見ているこっちは気になるんだ』


む…


オレは獄寺くんを縛り付けている自覚は無いけど…でもやっぱりそうなるのだろうか。

「…オレは…」

『おっと。暗い話になったな。まぁそんな背負い込むな』

背負い込ませたのはそっちのクセに。思わずむっとした顔になる。

「…分かりました。少し気に掛けてみます」

『そうだな。そうした方がいいかもな。オレもお前も、気持ちは一つだろ?』

「そうですね…」


同じ気持ち。それは獄寺くんの幸せ。

獄寺くんの心の負担が少しでも軽くなるというのなら…一週間丸ごとぐらい向こうにいても良いかもしれない。

…少しだけ、寂しいけど。


「じゃあ、ディーノさん…」

『ああ。分かった。スモーキンのことはオレに任せろ』


…ん?


『スモーキーン、明日オレとデートしようぜー!』

「ちょーっとまったぁー!!なに言ってるんですかディーノさんー!?」

流石のオレもそこまでは認められませんー!

「ちょ、ディーノさんディーノさんディーノさん!待って!ディーノさんー!!!」


++++++++++

やめて!ディーノさんやめてー!