獄寺くんの日常 夏休み編
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「お願いしますシャマル様!どうかご慈悲を!!」

『もうお前自分がなにを言ってるのかよく分かってないだろ』


うん。実は。


『…はぁ、あ。おいリボーン。お前どうにかしろよ。お前の教え子だろうが』

あ…そうか。向こうにはリボーンもいるのか。

『――ってお前、なに隼人の膝をベッドにしてるんだ?ってこら隼人もいちいちリボーンを抱きかかえるな!』


な ん で す と ?


リ、リボーン、お前…何してるの?

膝枕ならぬ膝ベッド?何それ。オレも獄寺くんの膝をベッドにしたいよ。

ああ、思わず変態ちっくなことを言ってしまうぐらい今オレショックを受けたよ。

そんな状態なオレの耳元にオレの家庭教師の声が響く。

『ちゃおっスツナ。お前我侭言うな。鬱陶しいだろう』

「いや、ていうかリボーン。お前戻って来い。獄寺くんから離れろ」

『なんで』


なんでも何もないよ!!!


「お前何逆らえない獄寺くんに付け込んであんなことやこんなことしてるんだよ!いいから離れろ!!」

『何言ってるんだ?別に獄寺は嫌がっちゃないぞ?』


嘘を付け嘘を。


『というか…もしオレが獄寺に付け込むのなら…この程度では済まないぞ?』


…はい?


『ま、オレとしてはそれでも構わないが』

「いや止めて!ごめんオレが悪かったからどうかご慈悲を!!」

『あーはいはい。…さて獄寺。風呂にでも入るか』


え?ちょっとリボーンさんなにを仰っていますか?


『あ、はい!喜んでお供致しますリボーンさん!!』


いや喜ばないで!お供しないで獄寺くん!!


『…あ、では10代目そういうことで。また明日電話しますね!』

「ちょ、ま…!」

しかし無情にも電話は途切れて。無機質な機械音が響く。


――これから二日間、似たような電話の内容でオレの胃はきりきり痛み。

そして三日後に戻ってきた獄寺くんを思いっきりはぐしたのはまぁ…言うまでもない。


++++++++++

あと、そのあと正座で説教タイムが始まったのも言うまでもない。