仔犬獄寺くんと飼い主少年リボーンさん
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朝。

一匹の子犬が眠りについていた。

銀の毛並み。小さな身体。首輪には「獄寺」というネームタグが付けられている。

獄寺の朝は、主が部屋を出るのと同時に始まる。

ガタッ、と物音がした。


!!


その音を耳に入れると同時、獄寺の意識が覚醒する。目が見開かれる。

キィ、とドアの開かれる音。

獄寺は身を起こし、その音がした方へと走り出す。


「ふあ……」


欠伸をしながら、一人の少年が歩いてくる。

獄寺の飼い主の、リボーンだ。


リボーンさん!!

「…ん?獄寺か」

リボーンさん!おはようございます!!

「ああ、おはようおはよう」


じゃれついてくる獄寺をリボーンは適当に相手する。


撫でてください撫でてください!!あ、オレ腹見せるんでそこもお願いします!!

「…お前は朝から元気だな」


きゃんきゃん鳴いて、尻尾を千切れんばかりに振る獄寺。

リボーンは多少呆れながらも、その微笑ましさにふっと頬を緩めた。


++++++++++

可愛いなぁ、お前。