仔犬獄寺くんと飼い主少年リボーンさん
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夜。
ふぁあ…
「もうこんな時間か」
膝の上にいる獄寺が欠伸をするのを見て、リボーンが時計を見た。時刻は九時を回っている。
リボーンさん…リボーン、さん……
「お前も眠そうだな」
とろんとした目をしつつ、それでも獄寺はリボーンを求めている。
リボーンさん…もっと…あそんで……くださ……
「ん?どうした?」
意識を保とうとしてか、獄寺はリボーンの指を甘噛みする。しかしほとんど力も入らず、舐める程度しかできない。
そしてやがて、獄寺の意識は落ちた。
「…寝たか。オレも寝るかな」
それからしばらくして。
……んー…
…リボーンさん?
獄寺が目覚める。
辺りは暗く、主の姿もない。獄寺は軽く混乱する。
リボーンさん?リボーンさん?
リボーンさん!?どこですかリボーンさん!?
辺りを見渡し、歩き回り、主を探す獄寺。
やがてその音を聞き付けてか、獄寺の探している主が部屋から出てきて電気を付けた。
「騒がしいぞ獄寺」
リボーンさん!!
獄寺はリボーンを見つけると、安心したように擦り寄ってくる。
「もう遅いから、寝ろ。ほら、寝床に連れっててやる」
はーい。
小屋に連れられ、毛布を掛けられる。その気遣いに身体が暖かくなる。
リボーンは獄寺の頭を撫でて、眠りの挨拶をした。
「おやすみ。獄寺」
おやすみなさい。リボーンさん
こうして獄寺の一日は終わり、また次の一日が始まる。
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幸せな一日。
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