ハヤトメロディ
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そして次の休みの日。

リボーンとハヤト。そして雲雀とちったいハヤトはみんなで電気屋に来ていた。

目的はもちろん、ハヤトが望んだデジタルカメラ。

こういったことがさっぱりなハヤトを置いてリボーンと雲雀が定員を呼び寄せ目的の物を持ってこさせる。

画素数だのデザインだの機能美だのを二の次に、二人が示した条件は、とにかく、初心者でも扱いやすいもの。だった。

ぶっちゃけ二人の内心は"デジタルカメラじゃなく使い捨てカメラでいいんじゃ…"だったがハヤトの手前黙っていた。

そうして無事にカメラを購入出来たハヤトは延々と取扱説明書と睨めっこをしていて。自分なりに使いこなそうと奮闘して。

そして、数日後。


―――パシャ


ハヤトは誰の手も借りず、自分ひとりの力だけで可愛い我が子の写真を撮ることに成功した。

雲雀は驚いた。リボーンも驚いた。正直ハヤトが使いこなせるとは思っていなかったから。


「はぅー!ややや、やりましたやりましたよ!!お昼寝シーンを撮っちゃいました!!」


ああ、これが母の力なのか。可愛い我が子の為なら何でも出来るという見本なのだろうか。

それからハヤトは我が子の写真を収めるべく日々シャッターチャンスを狙っていた。

その光景はほのぼのとしていて見ている分には微笑ましいし、ちったいハヤトがぐずったらすぐさまハヤトが飛んでいけるので放っておいた…のだが。

ある日、一つの問題が起こった。


「はぅ…おっとっとっと…はわ!?」


すってんとハヤトが転ぶ。母になっても転ぶ所は治らないらしい。

しかしハヤトもただ転んでいるわけではない。常日頃から転んでいるからこそ少しぐらい受身が取れる…のだが、

最近は両手にしっかりとカメラを持っている上にそのカメラを傷付けないようにと自分の身体よりもカメラを庇うから日々生傷が絶えなくなった。


「…お前な。育児休暇を終えたら仕事に戻るんだろ?アイドルが生傷だらけでどうする」

「あうう…すいません。でも、中のデータが飛んだらって思ったら…!!」

「それに、アイドル以前にお前は女で、オレの妻なんだ。…少しは自分も大事にしろ」

「リボーンさん…」


きゅん、とハヤトは胸の中に温かさを感じた。そして旦那様であるリボーンが大好きだという気持ちが溢れ出て来る。


「…はい。分かりました…」


ぽーっとしならがらそう応えると、リボーンは短く「そうか」と告げて…ハヤトの手からデジタルカメラを取り上げた。


「…はぅ?」

「分かったら、これば没収だ。これを持ってる限り生傷が絶えないだろうからな」

「はぅ…はぅ。―――はぅぅぅうううううう!?」


奇声を上げるハヤト。まさか自分の言葉がこんなことを巻き起こすなんて夢にも思わなかったらしい。