ハヤトメロディ
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そしてそれから暫くして、リボーンの仕事もようやく落ち着き普通に休暇も取れるようになりました。

そんなお休みの今日は家族全員で水入らずのお出掛けです。パパも疲れているはずなのに家族サービスをしてくれます。優しいパパです。


「はぅ…リボーンさん、折角のお休みをお買い物に付き合わせちゃって…ごめんなさい」

「気にするな。こいつらにも休みの日ぐらい構ってやらないとな」


言って、リボーンはちったいハヤトの頭を撫でた。ちったいハヤトはパパの腕にしっかりと抱き付いて、嬉しそうに笑ってる。

それを見てハヤトが少し羨ましそうな顔をして…リボーンは苦笑しながらハヤトの頭も撫でて。ハヤトも嬉しそうに笑って。

一応リボーンはちったいリボーンさんの頭も撫でましたがちったいリボーンさんはいつも通りだった。


「…あ!リボーンさんリボーンさん!あれ見て下さい!!」


ハヤトが指を差した先には、お洋服屋さんがあった。


「…あのお洋服…この子たちに似合うと思いませんか!?」

「分かった分かった。今から行くからそんなに急くな」


直球過ぎるハヤトのおねだり。

ハヤトは自分に対しての欲は稀薄なのだがこと子供たちに対する欲しいものというものがその分あった。

服を包んでもらっているときちったいハヤトがちったいリボーンさんを抱っこしたいと言い出して、ハヤトはちったいリボーンさんを受け渡す。

それを見て優しく微笑む店員さん。かわいいねー、仲良いねー。

仲の良い家族…そう思われてハヤトは幸せでした。優しい旦那様と、可愛い子供たちに囲まれて…ああ本当なんて自分は幸せなんだろう!


「今日はパパさんと一緒にお出掛けですか?」

「はい!そうなんですよ!」


っと、今のは子供たちに投げられた質問なのに自分が答えてしまった。

でも店員さんはなんの気も損ねた風がなくて。変わらずにこにこにこにこ微笑みながら。


「優しいおねーさんがいてボクたち幸せだねー」


って。

………って…おねーさん…?

んんんんんんんん?ハヤトはおねーさんではなくておかーさんなのですが。ハヤトは首を傾げます。

けれどそうしてハヤトがうなっている間にも店員さんの言葉は続きます。そしてそれは、決定打で。


「ママはどうしたの?一緒にお出掛けじゃないのかな?」


はぅ!?ママは、ママはここにいるんですよ!?


ハヤトが店員さんにちょっと焦り気味に主張する。しかし店員さんは信じてくれない。

どうやら店員さんの目には、リボーン:パパ。ハヤト:長女。ちったいハヤト:次女。ちったいリボーンさん:長男に見えてるようだった。

惜しい。残念ながらハヤトは長女ではない。ハヤトはパパのお嫁さんであり、子供たちのママだ。

何とか分かってもらおうと躍起になって説明していく。すると、


「あ…この子たちのママ代わりって…ことですね。…ごめんなさい、辛い過去を…」


どうやら店員さんにはママはお亡くなりになり、長女は子供たちを淋しがらせないためにママの代わりをしていると勘違いされた風だった。


「ちが、違いますよ!?ママは生きてますよ!?元気ですよ!?」

「ああ…じゃあ訳あって今は別居を…」


―――――違!!


なんだか涙目になってきたハヤトをリボーンが撫でて慰める。

…確かにその光景は夫婦というよりもお父さんと娘といった感じであった。


「…本当、仲良いですねー」


結局信じてもらえなかった。

はぅ。ハヤトはリボーンさんの旦那様で、この子たちはハヤトが産んだ子供なのに…

ハヤトは大ショックでした。リボーンだって少なからずショックでした。子供達はいまいち理解していませんが。


彼女の名前は獄寺ハヤト。(旧姓)

外見年齢は永遠の14歳。

…彼女には愛しの旦那様がいて、可愛い子供にも恵まれて。…ただいま、幸せの絶頂期。

そんな彼女の悩みは、旦那様の妻だと思われなくて、子供たちのママだと思われないこと。

けれど彼女の大好きな人と一緒に歩む、幸せな長い人生はまだまだ始まったばかり。


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まだまだ先は見えない。