平和な休日
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その途中。


「そういえばお前…いや、いいや」

「?なんだゴクデラー」

「や…なんか10代目が未来のお前になんか聞いてたからどうしたのかなって思ったけど、お前が知ってるわけないか…」


…って、そういえば。獄寺は思い出す。ランボは現代に戻ってきたとき…


「なあ。お前ここに戻ってきて「また」って言ったよな。向こうにもオレがいたのか?」

「うん。向こうではランボさん一人で。泣いてたらゴクデラが来てくれたのー!!」


はて。未来のオレは子供好きになっているのだろうか、と獄寺は思う。いや事情を知っているから五分だけ面倒を見ているのだろう。


「そこでオレはあいつに殺されかけたんだけど、ゴクデラが守ってくれたの!!」


だからゴクデラ大好きー!と頭の上に乗ってたランボが降りてきて獄寺に頬ずりする。暑苦しい。うざい。


「あーはいはい…って殺されかけた?誰に」


そこまで緊迫した状況だったのだろうか。まさかボンゴレが攻め込まれてる?

難しく考え込み始める獄寺にランボが明るく答えた。


「リボーン!ランボさんの天敵!!」

「……………はぁ?」


リボーン。あのリボーンさんのことだろうか。


「つまりお前は未来でもリボーンさんに喧嘩売って、そしてそのフォローをオレがしたわけか…」


オレ、苦労するんだな…と獄寺は遠い未来に向けて視線を向ける。


「まったく、困ったものだな」

「そうですね…って、え!?」


声に気付いて獄寺が視線を向けると獄寺の腕には今話をしていたリボーンがすっぽりと収まっていた。


「あれ?リボーンさんいつの間に?」

「ついさっきだ。ツナから逃げてきてな」

「10代目から?」


ツナといえば先程部屋に戻っていた。彼はリボーンに用があったのだろうか。


「あの…何かあったんですか?」

「ああ、ツナがな。10年後のランボに聞いたらしいんだ。未来のお前の隣にいる奴は誰なんだって」

「はぁ」

「で、それがオレだったらしい。おかげでよく分からんことを散々言われた。まったく困ったものだ」

「…よく分からないこと?」


「お前獄寺くんとの年齢差考えたことあるのかよ!どう考えても犯罪だろ!!今からでも遅くないからとにかく獄寺くんから手を引けよ!!!


「…だと」

「あ、あはははははは…」


それは客観的に見てみるとリボーンではなく獄寺に言うべき台詞な気もするが。思わず乾いた笑みを溢す獄寺。

というかビアンキが愛人な時点でその突っ込みは意味がない気がするのだが。


「もう遅いのにな」


ちゅっと、音を立ててリボーンは獄寺に口付けする。獄寺もくすぐったそうにしながら。


「…そうですね。10代目には悪いですけど」


ちゅっと、音を立てて獄寺もまたリボーンに口付けし返した。

そしてランボさんもーと獄寺にキスしようとしたランボはまだ早いとリボーンに叩き落された。


++++++++++

悪いな、ツナ。

すみません、10代目。