彼の本質
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「…まさか10代目がリボーンさんを神聖視していたなんて……」

「おいツナ。確かにアルコバレーノは人柱で、人柱は人が神になる儀式と言われているが…オレは人間だぞ」

「だだだだから、そうじゃなくて」


意味もなく手を振りながら弁解をしようとするツナを、もう見向きもしない二人。


「オレの危惧していた不安はなくなりましたが…どうしましょうリボーンさん」

「任せろ。オレにいい案がある。腕のいい医者が知り合いにいてな……」

「頭のですか」

「そう。頭の」


「失礼だなキミたち!!」


思いの内がバレてしまったツナは開き直り、リボーンに胸の思いを語る。

ドン引きし、身体をカタカタと震わせるリボーンを獄寺はそっと抱き寄せた。


「大丈夫です。10代目はリボーンさんに危害を加えるつもりはないようです。純粋にリボーンさんを思ってます。危険はありません」

「だが……気持ち悪いぞ」


顔を青褪めさせ、獄寺にきゅっと抱きつくリボーン。


「…獄寺」

「はい?」

「急な話をするが…今日からお前のところ泊めてはくれないか?」

「喜んで」


微笑みながら了承の旨を伝える獄寺に、リボーンは安堵する。


「い…いいのか?」

「もちろんです。リボーンさんの頼みを、オレが断るはずがありません」

「すまない…獄寺」

「謝らないで下さい。オレ、嬉しいんです。リボーンさんがオレを頼ってくれて」


二人の間だけで話を進める中、ツナは何も言わない。


「…と、言うことにしたいのですが…よろしいですか?10代目」


拒否されたところで聞くつもりはないが、一応主に確認を取る獄寺。


「ん?いいよ?」

「あ、あっさりですね」


「ふ…オレは天使であるリボーンが無事ならそれでいいからね!!まあ欲を言えばやっぱりオレが見ていたいんだけどさ!!


「10代目嫌に男前ですね!?」


「もうお前死ねよ!!」


ツナを認め直す獄寺と更に引くリボーン。

こうして、一度はツナの魔の手から逃げ、愛する獄寺との日々を手にすることが出来たリボーンであったが…

しかし、それからツナは会うたび慈愛に満ちた瞳でリボーンに接し、気遣ってきて。

そのためリボーンはツナを視界に入れるたびにびくびくし、微妙に腰を引かせてしまったとか、なんとか。


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なんだよーハルとかに天使とか言われるのはいいくせによーなんでオレは駄目なんだよー