邂逅
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目が覚めた。


「………」


…夢…か。

………。

久し振りに夢なんて見たな。

未練なんてものがあるとでもいうのだろうか。

あいつらが死んで、もう随分と経つのに。

みんな死んで、随分と経つのに。

…オレも、行きたがっているのだろうか。

あいつらのところに。


まさか、と笑う。

今まで人の死など、死ぬほど見てきたのに。

敵の死も、味方の死も。親しい者の死も、罪なき者の死も。

あいつらの死も、その中の一つだ。

今更感傷など、抱くはずもない。


「………」


あいつらも、もう夢に出ることすらないだろう。

だが、それでいい。

あっちで変わらず楽しんでやれてるみてーだからな。

死んだあとの楽しみが出来た。

…ま、いつ行けるかはわからねーけどな。


さて、仕事の時間だ。

オレはいつもと同じく支度を整えて、部屋を出た。


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さて、今日の仕事はなんだろな?