* * * 獄寺隼人のリボーンさん観察日記 * * *
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………10代目がリボーンさんをオレの前に置きました。リボーンさんはどこか表情を硬くしていらっしゃいます。
「………獄寺」
「…はい」
…どきどきと心音が高鳴っていくのが分かった。もしかしてこのまま別れ話でも持ちかけられてしまうのだろうか?
…そうだよな…オレさっきまでノリと勢いに任せてリボーンさんに沢山失礼なこと言ってきたし…仕方ないよな……
だって…だって!リボーンさんと二人っきりで(二人っきりで!!)出掛けるだなんて本当に久々だったのにオレ楽しみにしてたのにリボーンさんは来なくて連絡なくて!!
もしかして何かあったのかと思ってオレ心配で10代目に聞いても姉貴に聞いても分からなくて…!!
「何故泣く!?」
「なんでもないです!!!」
オレの前のリボーンさんがなんだかあわあわしているように見えますが、きっと気のせいです。リボーンさんはそんな人じゃありませんから!
「ああもう、これやるから機嫌直せ!!」
と、リボーンさんの投げた小さな箱がオレの後頭部に直撃します。
「え…?リボーンさん、これ……」
「…約束…破って悪かったな。代わりっつったら何だが…土産だ」
「―――リボーンさん!!」
「な、何だ!?言っとくがオレだって好きでイタリアに飛んだわけじゃ…」
「ありがとうございます!大好きです!!!」
と、オレは思わずリボーンさんをぎゅ―っと抱きしめた。
オレの胸の中でリボーンさんがなんか慌てたようにじたばたしているような気もするけど、きっと気のせいだ。
だってほら、10代目だって笑ってる。
「本当、二人は些細なことで喧嘩したと思ったらすぐ仲直りするよね」
「だって10代目、リボーンさんがオレにプレゼントをしてくれたんですよ!?初めてですよ!?」
「うんうん、よかったね獄寺くん」
「はい!ありがとうございます10代目!!」
オレは嬉しさのあまりにリボーンさんに頬ずりしました。
「じゃあリボーンさん、今度こそ絶対デートしましょうね!………って、あれ?リボーンさん?」
「………獄寺くん獄寺くん。リボーンヘタレなんだからそこまで接触してると、なんだ、動かなくなるから」
…あれ?
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