彼の隣に立つ方法
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「…ほら、来い」


そう言って、獄寺の手を掴んで引き寄せる。


「え…?リボーンさん?」


戸惑いながらもオレに逆らうような真似はせず、オレと距離を縮める獄寺。

オレはそんな獄寺の頭を、軽く撫でてやる。


「え…えぇ!?リボーンさん!?」

「どうした?」

「どうしたと言うのはこちらの台詞ですが何か!?」

「いじめた詫びだ。悪かったな」

「いいえ気にしてません!と言いますかお詫びがまるっきり子供扱いなのは如何なものですか!?」

「お前は実際まだまだガキだろう。これで充分だ」

「オレこう見えて貴方よりも一回り以上年上なんですけど!!!」

「でも撫でられると嬉しいだろう?」

「はい!!って、何言わせるんですか!!!」


顔を真っ赤にさせてそう抗議してくる獄寺がおかしくて、思わず笑ってしまう。


「…リボーンさん、笑うのは……反則ではないかと」

「そうか?」


けれど、笑わずにはいられない。

昔、こいつを初めて撫でたときとまったく同じ反応で。ああ、こいつまったく変わってないなとそう思って。


「も、もうリボーンさん!オレで遊んでないで安静にしてて下さいよ!」

「ん?安静?オレどこか怪我してたっけか?」

「な…何を言ってるんですか!そんな足で!!」

「足?」


言われて、気付いた。

毛布のふくらみが、オレの臑の先からへこんでいることに。

毛布を剥ぎ取って見てみれば、オレの脚は両方臑から先がなかった。


「うう、う…すいませんリボーンさん…あの時オレが余計なことをしたせいでリボーンさんの足が…」


あの時…こいつの頭を撃ったときか。そのときオレは両足を失ったと。

…こいつを失うことに比べれば、安い買い物だな。