彼の隣に立つ方法
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「分かった。なんだって引き受けてやる」
「流石はリボーンだね」
よくぞ言ってくれたと言わんばかりに笑うツナ。
…雑務だろうが汚れ役だろうが、使いたければ使いたいだけ使えばいい。
オレにはもう、それぐらいのことしか出来ないのだから。
「じゃあお願いするね。長期の任務だから荷物多目の方がいいよ」
「ああ」
「あ、オレも手伝いますリボーンさん」
「獄寺くんはお留守番」
ツナの発言に、ぴたりとあいつは動きを止めた。
けれど、オレも多少驚いていた。
…長期の任務で、ボンゴレから離れるのに補助なし?
「な…にを言ってるんですか10代目!オレはリボーンさんの…!」
「オレの命令に意見する気?獄寺くん。いつからキミはそんなに偉くなったのかな」
ぐ、とあいつは言葉に詰まる。所詮は機械人形。作り主の命には逆らえまい。
………いや、まぁ獄寺は獄寺でツナには逆らえないだろうが。
………。
「ま、杖があればなんとかなるだろ」
「ってリボーンさん!!何をそんな…!!」
「ごねない獄寺くん。キミには他に、やってほしいことがあるんだから」
「………やってほしいこと…?」
投げ放たれた問いに、しかしツナは答えない。ただ薄く笑っているだけだ。
…あれは絶対よくないことを考えてるな……
……………。
ま、オレには関係のないことだ。
オレは黙って退室しようとする。
「あ、待って下さいリボーンさん!せめてボンゴレを出るまではお世話します…!!」
「よし、じゃあ即行で準備していくか」
「酷い!?」
まぁ、流石にそれは嘘だが。
…ここを出る前に寄りたいところもあるしな。
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