消えたあなた
3ページ/全6ページ
突如現れたコロネロとラルの告げた言葉は、先程オレがマーモンに聞いたこととほぼ同義だった。
…リボーンさんはアルコバレーノの呪いに負けたのだと。
さっき現れたのは外見だけが同じだけで…もうリボーンさんではないのだと。
………そして。
「殺すって…リボーンを!?」
「そうだ。呪いに負けた奴は他のアルコバレーノが始末を付ける。せめて同士の情けって奴だぜコラ」
…呪いに負けたアルコバレーノはもう手遅れだから。
殺すしかないのだと。
オレは一人、帰された。コロネロとラルは10代目と共にいる。
…10代目が来た途端にリボーンさんは銃を抜いたから、きっとまた10代目を狙うだろうと考えて。
いつものオレならば10代目の右腕として自分もと護衛を志願しただろう。
けれど、オレは今一人で。10代目と離れていて。
「………」
オレは右腕に触れる。
乱暴に止血しただけの傷跡が、じくりと痛んだ。
次
前
戻