消えたあなた
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リボーンさんが目の前にいる。

オレの目の前に立っている。

不敵に笑う姿は、一見いつも通りに見える。

リボーンさんはすっと、音もなく銃を取り出した。


その銃の構え方はまさしくあなたなのに。

そのときの癖すらあなたのものなのに。


あなたはオレに銃口を向けた。


オレは動けない。

そんなオレが面白くなかったのか、銃弾よりも先に言葉が放たれた。


「抵抗しないのか?」


その声はリボーンさんのものだ。


「オレはお前を殺して。ツナも殺すかもしれないぞ?」


リボーンさんが信じられないことを言う。


「それでもいいのか?」


いいわけありませんよ。何言ってるんですか。


「それとも、オレを見逃すか?―――隼人」


―――――。


あなたはオレをそんな風には呼ばない。

あなたの目の光は消えている。

お前はリボーンさんじゃない。

リボーンさんでもないくせにリボーンさんの容姿でリボーンさんの声でリボーンさんを陥れるようなことをするな!!