恋煩い
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「ディ、ディーノさん!どうしたんですか!?何か御用ですか!?」


「暇だから遊びに来た!!」


この教師にしてこの兄弟子有りか!!


「ま、まぁいいです…今は何より情報がほしい。ディーノさん何か知ってるんですか?」

「ああ。あれは忘れもしない一つ前の抗争終わりの祝宴の最中…Dr.シャマルに注がれてスモーキンは酒を飲んだ」

「そこまでは知ってます…問題はそのあと!獄寺くんはリボーンに何を仕出かしたんですか!?」

「スモーキンに注がれた酒が強かったのかスモーキンが酒に弱かったのか…一杯でスモーキンの顔は赤くなった。そこでリボーンが来て横になったほうがいいって言いに来たんだが…」

「……来たんだが?」

「そしたらスモーキンはこう返したんだ」


リボーンさん…オレを心配してくれてるんですね!ありがとうございます!!大好きです!!


「そして熱い抱擁!!」

「………は?」

「抱擁。ハグ。抱き付き。むぎゅーって奴だな。それを思いっきりリボーンにやったわけだ」

「いやあの………それで?」

「それで終わり。そのあとすぐスモーキンは酔いが回ったのか寝ちまったからな」


「………」

「………」


「それで?」

「いや、それでって……」

「え…なんでそれでリボーンが獄寺くんを避けるんですか?そりゃオレぐらい獄寺くんが好きなら照れくさくて…ってのも分かるんですけど…リボーンは獄寺くん嫌ってるし…いてぇ!!


ガン、と何かに思いっきり殴られた。

見れば、それはリボーンだった。


「な…」


何するんだよ!と言おうとしたのだが、言えなかった。


「誰が獄寺を嫌ってるんだよ!!!」


と、リボーンに遮られたから。


………。


え?


今…リボーン、なんて言った?

誰が?獄寺くんを?嫌っているか…って?

いやあの…それは……


オレはリボーンを指差した。


その指を殴られた。

突き指になった。


物凄く、痛かった。


「うぐぉぉおおおおおおお…!!!」


オレはもんどりうった。

ごろごろと床を転がる。


「唸るな馬鹿者!!誰が誰を嫌ってんだ!?

「いや、…だ、だから…リボーンが獄寺くんぐぉおおお!!!


リボーンに蹴られた。

脇腹を蹴られた。


思いっきり、痛かった。


「嫌ってねーよ馬鹿!!」


………はぁ?


「…いや、嫌ってるだろおま…がは!!


銃の柄で殴られた。

頭を。


痛い………orz


「ツナ…悪いことは言わないから、リボーン相手にそういうことは言わない方がいいぞ」

「ディーノさん…」


言わない方がいいのは身に滲みて分かりましたからせめてもう少し早く言ってほしかったです。


「オレもさ、日本に来てスモーキン初めて見て可愛くて粉掛けようとしたらうっかりリボーンに半殺しにされてよ。ハハッ


それ明るく言うことじゃないですディーノさん。

てかそうか…リボーン…獄寺くんのこと好きだったのか……今までさっぱり分からなかった。


「そんな大好きな獄寺くんにリボーンは抱きつかれてしまった、と」

「うぐおおおおおおおお…!!!」


オレの発言にそのときのことでも思い出したのだろうか。リボーンがそこら中をごろごろごろごろ転がっている。


な、なんという豹変…!!

これがあのリボーンなのか!?

リボーンをここまで変えるとは…獄寺くん、恐るべし!!


「はぁ…まぁ、獄寺くんを避けてる理由は分かったよ…」


オレにとっては大変つまらない理由だったけど。

でもまぁ、これで獄寺くんにも笑顔が戻るでしょう。

今はそれで……よしとしておこう。うん。